Windows 8のせいでパソコン出荷台数の減少が止まらない

2013年7月25日

Windows 8.1プレビュー版公開から約3週間が経過。

来月の8月にはOEM(PCメーカーなど)用のRTM(製品とほぼ同じ)版がリリース予定との情報も有り、正式版への無料アップデートも近付いているのでしょう。8.1はどうなのか、出荷台数はどうなっているのか。

興味が無いけれどネタ切れなので、これら2つのテーマで参ります。

Windows 8発売後からパソコン出荷台数が減少

先にタイトルの方から参りましょう。世界規模ではどうなのか。

「Windows 8.1」の登場も焼け石に水 世界のパソコン市場、期待通りに回復しない可能性
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38160

焼け石に水というより、焼け石に紙のような印象。

米IDCよると、世界のパソコン出荷台数は今年の5月に再び減少したという。これに先立つ4月は若干持ち直したが、5月になって逆戻りした。

世界の話でIDCの調査による、という条件。

IDCが以前に公表していた今年1~3月期の世界パソコン出荷台数実績は7629万台。これは前年同期比13.9%減と、同社が統計を取り始めた1994年以降最大の落ち込み

パソコンは数年前から飽和状態または成熟期。日本国内に限ると出荷台数は年々上がり続けていたけれど、それが世界規模では第1四半期は最大の落ち込みとの事。

2ページ目のガートナーも金額では落ちるとの見通しというか予想または勘。失敗版Windows 8を修正せず更新したものが8.1なので何もならないだろうとは私の予想。

彼らの予想は的中率が低く、やたらとタブレット祭りに持って行きたがるので、日本とは違うと解釈しましょう。

また、タブレットはパソコンの出荷台数には影響しないだろうという結果その1を、当サイトで調査したグラフより。回答数、989件。

あなたの価値観に最も近いもの

source:タブレットPCの需要や所有率の調査結果(2013年5月) - BTOパソコン.jp

タブレットのみで生きて行ける人は0.5%なので200人中1人くらい。

もう一つ、調査専門会社の結果より。

スマートフォン利用者のスマートフォン、タブレット端末、PCの併用状況

source:ポストPCの嘘が判明、9割以上がPCと携帯端末を併用 - BTOパソコン.jp

こちらはスマホユーザが対象なので「タブレットのみ」は無いけれど、最上段「全体」のサンプル1339の内、PC併用率は9割以上。

というわけで、スマホやタブレットの販売数などがパソコンの出荷台数には結び付かず、それは冷蔵庫と電子レンジを比較しているようなものと言えましょう。

では国内編。JEITAの国内PC出荷台数2012年2013年の一部をグラフ化。

jeita-2012-2013-pc-chipment-all.gif

Windows 8が出た2012年10月より、現在の最新データになる2013年5月までの出荷台数の前年比。

2012年は夏頃に低迷と言われていたけれど、上半期(4~9月)の半年間は前年比約101%なので前年とほぼ同じ。それが8発売後から順調に低下しており、7ヶ月連続での前年割れ。

これは出荷台数なので、PCメーカー側が生産数を減らせば下がるもの。しかし足りないレベルまで生産数を抑えるとは思えず、いつも通りと考えてよろしいかと。

11月から5月まで累計での前年比は90.5%。約1割落ちております。

見どころはこの後で、まだ数値が出ないけれど6~7月にどのくらい出荷したか。この2ヶ月は夏モデル発売のタイミングで、年末に次いでボーナス狙いの新製品が出まくる時期。

円安の影響で値上げとか、製造数を抑えるとNECや富士通が言っていた為、6~7月いずれも前年割れするかも知れない。

何が原因で前年を割りまくっているのか、言い方を変えると足を引っ張っているPCの種類は何なのか。

種類別に出したものがこちら。

jeita-2012-2013-pc-shipment-cat.gif

青系がデスクトップ、赤系がノート。

全体の前年割れに比例するかのようなものがA4型・その他ノート。出荷台数の割合が高い為、大きく影響しているのでしょう。他の種類を1とするならA4(略)ノートは3~4くらいの比率。

オールインワンは一体型PCの事と思われ、売れないから生産も抑えているのでしょう。JEITAの地デジ搭載一覧を見ると年々大きく前年割れし続けており、タッチパネル無しや有っても大画面でWindows 8の操作は厳しい。

モバイルノートは検討しており、落ち込みを抑えているものがデスクトップPC単体。5月の伸びが凄まじいけれど、おそらくNECや富士通などが法人向けにセパレート(分離)型のPCを大量に売った影響と推測。

10月は8の影響はほぼ無いとして、11月以降5月までの累計で前年比おおよそ。

  1. オールインワン・・80%
  2. 単体デスクトップ・・104%
  3. モバイルノート・・100%
  4. A4・その他ノート・・88%

Windows 7のお陰で大きく前年割れしていないと推測。その理由は、

  • オールインワンの大画面でタッチ対応機種は少ない
  • 単体デスクトップでWindows 8を選ぶ理由が全く無い
  • モバイルノートはタッチ対応の変形タブレット(かも知れない)
  • A4ノートが本格的にタッチ対応し始めたのは夏モデルから

5月の単体の伸びは法人と思われ、個人では無さそうと言える理由。集計対象の企業で一般向け単体を売っているメーカーは、ユニットコム(パソコン工房など)とセイコーエプソン(エプソンダイレクト)くらいのもので、NECなどと比較すると規模が小さ過ぎる。

企業がデスクトップ単体を買い替えるとしても、タッチスクリーン液晶まで導入するとは思えず、デスクトップPCのモニタまでの距離でタッチ操作は無理が有る。

もし、6月以降も単体のみ伸びるようなら、NECなどが本格的に法人向けとして7仕様のデスクトップPCを売り始めたとも推測出来ましょう。しかし5月が伸び過ぎなので、6月は反動が来るやも知れず。7月次第ですな。

グラフの傾斜を見て今後を予想すると、

  1. オールインワン・・下がった状態を維持
  2. 単体デスクトップ・・伸びて行くかも知れない
  3. モバイルノート・・100%(前年比±0)を維持
  4. A4・その他ノート・・更に下がり続けて行きそう

8が売れているならタッチ対応機種が増えた先月からA4ノートが売れるはず。しかし現在は下がり続ける傾向、単体デスクトップに8が入っているとは思えない。

今年これだけ落ちれば来年の前年比は持ち直すと思ったけれど、もし7が終わると引き続き前年割れは避けられないと感じております。

 

Windows 8.1(Preview版)は8と大差無いSP状態

一応前置くけれど、8.1は不具合が出てもMSがサポートしないテスト用で、8へ戻すには再インストールが必要になるのでご注意有れ。

さて、8.1のテスト版が出て私もインストールしてみたけれど、正直何が変わったのか3ヶ所くらいしか分からなかった。

そのくらい8と代わり映えしておらず、何も良くはなっていないと感じた理由は、私がスタート画面をほとんど使っていない為でしょう。

どう変わったか、解説してくれているページを紹介。 

3つ目、@ITの2ページ目が分り易いと思う。

デスクトップ画面の変更点はこの2つ程度。

  • スタートボタン追加(但し、押すとスタート画面へ吹き飛ぶ)
  • デスクトップ画面から起動(但し、設定変更に気付けば)

その他、スタートボタン右クリックでシャットダウンなどのメニューが出るとかその程度で、主にスタート画面側が何かと更新したそうな。

@ITの2ページ目を参考にリスト化。

  1. スタートボタンが追加
  2. スタートボタン右クリックメニュー追加
  3. タイルのサイズの種類が増えた
  4. スタート画面の色や壁紙の変更が増えた
  5. デスクトップから起動出来るなどの設定変更追加
  6. 画面分割の解像度や分割出来る数が増えた
  7. 検索がローカルのみでは無くインターネットも同時検索

私の主観での印象

  1. 従来のWindowsユーザが更に混乱
  2. (同上)
  3. 見づらくなった
  4. かなりどうでも良い
  5. 改善、無いよりは有った方が良い
  6. タッチ操作端末として矛盾している
  7. 更に混乱できる仕様へ

Windows 8は使っていると「なんで?」とか「はあ?」を連発出来る面白バージョンなので、もはや完全にウケ狙いのネタなのかも知れないけれど、斜め明後日思考が炸裂し過ぎでしょう。

1.スタート(Windowsロゴ)ボタンを押すと、プログラムファイルなどが選べるわけでは無く、一瞬でスタート画面へ強制送還。2chなどで「そうじゃねえだろ」という書込がされていそうな予感。

2.スタートボタンの右クリックなど普通気づくわけも無く、一般PCユーザなら本で学ぶかパソコン教室で初めて知るほど直感では分からない。

3.なぜアップルはOSをGUI(今のようなグラフィックのきれいな画面でマウス操作)にした時、アイコンを整列させたのか。なぜAppleもGoogleもスマホや板PCでアイコンサイズを変えないのか、意味を判っていないのでしょう。あれが見易いから。

4.色変更などは私の個人的な感覚なので壁紙が必要とか色を変えたい人には改善かも知れない。

5.初回起動時に「デスクトップ画面から起動しますか?」と聞くとか「設定はここから変更出来ます」などの説明は無し。スタート画面が不評過ぎ嫌々付けた感。

6.A4サイズ、15インチより小さい画面でのタッチ操作が基本になる割に画面を分割させる意味が解らない。これこそ必要ならユーザがアプリを探して改造すれば良いのでは。

7.ただでさえ精度の低い検索窓がネットまで検索するというクソ仕様へ。しかも検索エンジンはBing(マイクロソフトの検索)なので精度が低く、明らかに広告収入へ繋げたかったという改悪と言えましょう。フォルダ内検索(Ctrl+F)でWikipediaとか出されても困ると同じ。

Windows 8やマイクロソフトを嫌って書いているわけでは無いけれど、素直に感想を書くとこうなってしまった。大手メディアが「良さそう」「便利そう」などと書いている為、バランスを取ったとも。

私に言わせると8.1はどちらかと言えば更なる改悪。しかし改悪と感じた部分は使わなければ良い機能ばかりなので、結局8と何も変わっていないという印象。

スタート画面側で大きく変わったと判った事は、ストアのレイアウト。

win-81-store.png

source:Windows 8.1 Preview を使ってみる - Microsoft Windows

右の2つは固定。左のでかい窓はスライドで自動切り替え。以前のように横スクロールせず、ますますどうやって選べば良いのか判らなくなった印象。おすすめという名の押し付けがひどいと思う。

一時期噂になっていたけれど、これでAppleがやっているような有料アップデートだったなら、本気で8で終わっていたと思う。

但し、ここまで書いた変更は見た目のみなので、もしかすると従来のSP(サービスパック、Windowsの大規模な修正などの更新)のように、見えない所で高速化など改善されているのかも知れない。

 

8の改善や次期Windowsの発売は絶望的(まとめ)

多くの人が改悪と感じているであろうデスクトップ画面の使い難さ。MSが故意にやっており、ストアアプリ(スタート画面)への強引な誘導。

これを改善できない(しない)理由を3行にすると、

  • 8の改善とは・・デスクトップ側を7仕様、スタート画面へ行かない設計
  • MSがやらない理由・・ストアと検索のお金お金作戦が潰れるから
  • タッチ操作も引き続き・・MSが今から新OSを作れど手遅れな為

企業なのだから営利目的は結構。しかしMSの収益の為にWindowsユーザが被害者になっておりましょう。

タブレットをやるなら本来は Windows Phone OSを流用すれば良かったものを何故Windows 8でやったのか。Windows Phone OSに競争力が無く、PC用Windowsをタブレット用として流用するしか無かったのでしょう。

次期Windows、例として9が出るか。Vistaから7が2年弱、7から8が約3年。失敗版Windowsの次は2年周期とするなら来年。そうで無くとも再来年には9になりそうなものの、MSは本当にAppleのパクりが好きなようで、

米MicrosoftがOS戦略を変更し、今後は1年単位で主力OSであるWindowsのアップデートを繰り返していく計画だという。

source:米Microsoft、来年以降はWindowsの年次アップデートに戦略変更か - マイナビ

との噂。真実なら8.1の次は8.2、8.3・・と毎年上がって行くのでしょう。

当初、やはり噂では8.1へのアップデートは有料と言われていたけれど無料化したのなら、原因は8の不発や評判の悪さ。AppleをパクるならOS Xのように少額の有料アップグレードになったはず。

最近はオンラインの普及や決済の容易さからか、MSやOSに限らず、製品を売って終わる商売より、使い続けるなら金を払い続けろというやり方が目立って来ております。

MSが8.2以降のアップデートを有料に出来ないなら収入源は、今後も不振が続くと予想出来るPC販売によるWindowsライセンス料。そしてiOSやAndroidに勝てない規模のストア収入。

Windowsを単体で購入するPCユーザは比較的少ないと思われ、新Windowsを出さなくともMSはやって行けるのでしょう。

問題はMSが7をいつ終わらせるか。本当に終わらせる事ができるのか。

ライフサイクルの予定通りなら来年10月22日で7は終了。必要なら今の内にまともなWindows(7)を導入、または乗り換え先にしましょう。

BTOパソコンなら2013年7月現在も7仕様でPCを販売しております。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメントする ※要ユーザ登録&ログイン

BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

お知らせ


Windows 7サポート終了は2020年1月14日

カテゴリと更新通知

プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。