2016年は国内大手PCメーカー変革の年かも知れない件

2016年7月30日

東芝とVAIOから新製品発表。

もちろんノートPCで当然ながら高価、と思いきやVAIOは10万円を切れており久々に安いVAIOが登場。東芝は妙な売り方を始めており、何がしたいのか良く分からない印象。

今年は大手再編とも言える状況を適当に説明。

この時期に東芝とVAIOからノートPCの新製品発表

この時期とは、通常5月や8月に新製品がお披露目されるところ7月下旬という妙なタイミングは珍しいと思う。

VAIOから。

家庭に溶け込む4色カラバリのVAIO C15が誕生 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1011973.html

VAIO-C15

source:【レビュー】写真で見る「VAIO C15」4色カラバリの違い - PC Watch

ひょっとしてギャグで売ってみるのかな?と思った意図の良く分からないデザイン。最近はこのようなカラーリングが流行っているのだろうか、私には良さが全然解らない。

まさかソニーのサイトでも販売しているのだろうかと思い行ってみると存在。

vaio-c15-sony

source:VAIO C15 | パーソナルコンピューター VAIO (VAIO株式会社製) | ソニー

ソニーとしては既に他社製品の他社ブランドなので売れるならそれで良いのだろうか。ソニーでVAIOを売る意味は、VAIOが分離したと知らない人にはこれソニーが作ったと思われても良いのか疑問。

VAIOによれば、国内メーカーにおけるホームユース向けスタンダードノートにはデザインにこだわる人が選べるものが皆無であり、そういった層に向けて訴求する製品になっているとのこと。

だからといってこれらの中から選ぶ人は多いのだろうか。

価格は税込で7万とか10万円くらい。CPUがCeleronやCore i3な辺りが、元大手ブランドだとしても安く値付けされている原因でしょうな。要するに低性能。

東芝はこちら。

東芝のノートPCは今後どうなる? 新生dynabook Tシリーズ
http://pc.watch.impress.co.jp/topics/dynabook1607/

dynabook-T

さすが東芝、性能を低めにして安く売ってくれるのかと思えばそうでも無く、Satelliteとは違うのだよSatelliteとはな感じで、直販へ行ってみたところ余裕のNEC富士通価格。

dynabook-T-toshiba-list

source:スタンダードノート Tシリーズ | 東芝dynabook(ダイナブック)

しかし会員価格なる設定があるようで、どのくらい違うのだろうと無駄に会員になりログインしてみると半値近くまで値引きされた件。

AZ45-A

147千円がログインするとこうなる。

AZ45-A会員価格

これは良いレノボですね状態。

いっそのこと78万円にしておいて9割引きとかやれば良く解っておられない人が飛び付いてくれるのでは。

安く見せたいのは解るけれど、仕様と価格を見て価値が判る人には値引き後が妥当と判るわけで、このような半ば騙すかのような小細工は日本人に好まれないと思う。

 

2016年は国内大手PCメーカー変革の年か?

国内の大手PCメーカーでの出来事を時系列で挙げてみましょう。

  • 2007年・・・日立撤退
  • 2009年・・・シャープ撤退
  • 2011年・・・NEC半撤退 -> Lenovo NEC Holdings B. V
  • 2012年・・・三菱撤退(?)
  • 2014年・・・ソニー撤退 -> (株)VAIO
  • 2016年・・・東芝富士通が縮小、NEC9割撤退

こうして見ると凄まじいですな。

何も起こっていないのはパナソニックくらい。三菱は法人向けをやっているのか不明で、もし撤退しているなら2012年が最後。

今時の若い人はシャープのメビウスとか日立フローラ、三菱のアプリコットとか知らないでしょうな。知らなくても何も問題無いので調べる必要さえございません。

生き残っているのは、縮小した富士通と東芝、別会社となり規模が小さくなったVAIO、完全撤退はしなさそうなレノボほぼ丸投げのNECという、パナソニックを除く4メーカーが縮小。

パナだけは特殊でパソコンを売っているというよりも、家電製品の一つとしてのパナソニック製PCがレッツノートな印象。

NECの9割撤退話は正確には撤退では無いのだけれども、関わりがかなり薄くなって来たという話は以前日曜まとめでも上げたこちら。

(1)譲渡対象株式
Lenovo NEC Holdings B.V.普通株式 44,100株
(当社が保有するLenovo NEC Holdings B.V.普通株式の90%

source:持分法適用関連会社株式の一部譲渡に伴う譲渡益の計上に関するお知らせ (2016年7月1日):プレスリリース | NEC

リンク先の劣後株式とは、議決権は持つけれど価値の無い形だけの特殊な株と言えば分かり易いだろうか。売り払って約200億円の利益が出た、イコールPC事業はNECという企業の中から追い出して行くスタイル。

おそらくレノボ100%にするとNECのロゴどうするのか、無ければ国内ではもっと売れなくなるので表沙汰にしたくない感じか。

富士通がなぜ分社化したのか偉い人の話によると、

これまでの延長線上でのやり方を変えて、対策を考えて、アクションを取らなくてはいけないという段階に来ている。その結果が、今回の分社化という判断に繋がっている。

source:富士通がPC/携帯電話事業を分社化するのはなぜか?  - PC Watch

今年の1~4月頃で東芝と富士通が子会社へと切り離す際、VAIOの向上で3メーカー分作ろうという話も出ており、しかし頓挫。

東芝の宣伝記事でも東芝は今後も真剣にやると言っていた方向性と似ているものの、これを後付すると面白くなってしまう。

だが、その後の報道でこの交渉が、合併ではなく富士通と東芝がPC事業をJIPに買って欲しいという交渉だったことが明らかになった。要するに、ソニーがVAIOの国内事業をJIPに売ったのと似た交渉を、富士通と東芝が行なっていた

source:富士通、東芝、VAIOの3社統合の白紙撤回報道について - PC Watch

JIPはVAIOの世話だけで手一杯、買ってくれなかったので仕方無く東芝は中国の工場を残し、富士通は従来通りかは知らないけれど国内工場で生産するしか無くなってしまったという。

当のVAIOはどうなのかといえば黒字転換したとの自称。

前年度には19億円の大幅な赤字だったのを、営業黒字化に成功した」と述べ、会社設立2期目にして営業黒字化を実現したことを明らかにした。

source:VAIO、会社設立2年目にして営業黒字を達成 - PC Watch

好調ならば富士通と東芝も買ってしまえば良いのでは?しかし気になる点は、赤字は数値出すけれど黒字は言わない。

これはApple WatchやSurfaceの売れると数値を公開するが、売れなければ言わない空気を感じたので調べてみるとこう来た。

VAIO2期決算

source:VAIO第2期決算 | ベンチャー企業やスタートアップ企業の決算を調べるブログ

筆者殿の説明が凄く分かり易いので引用。

単独で見ると売上高が7,319百万円に対して売上原価8,337百万円とバランスが悪く、特別利益部分の補てんと法人税の調整による黒字という状況なので来期どうなるのかが気になります。

簡単に言うと、原価割れしているのだから自慢するような事でも無く、帳簿上は黒字になっただけで業績が良いとか今後も良くなるとは言えない状況。

まとめ。

  • VAIO・・・依然不安定で来期は赤字か?
  • 東芝、富士通・・・仕方無く自社工場で製造
  • NEC・・・「パソコン?何それうまいの?」(すっとぼけ)
  • パナソニック・・・「パソコン?ああ、レッツノートのことね」

もうダメかもわからんね状態。2016年は変革の年というより、2016年から変革が始まりまくりそうな予感とした方が合っている気がする。

 

大手縮小ならばノートもBTOパソコンが牛耳る

製品ライフサイクルという言葉がございます。

Product_life_cycle

何を表しているかをWikipediaより。

縦軸は(A)販売数と(B)利益

横軸は時間 1.導入期 2.成長期 3.成熟期 4.衰退期

source:製品ライフサイクル - Wikipedia

日本国内のPC市場の歴史へあてはめてみると、

  1. 導入期・・・1990年まで(NECが国内を占有していた頃)
  2. 成長期・・・2000年から(SOTEC上陸とDOS/V標準化)
  3. 成熟期・・・2012年まで(Windows 8発売)
  4. 衰退期・・・2015年から(Windows 10リリース)

2番で国内PC市場での価格破壊と同時にNEC標準が崩壊しDOS/Vパソコンへと切り替わり、それまでPCオタクや業務用、金持ちのオッサン達の趣味の機器からWindowsによるマルチメディアへ。

それが2012年頃になるとスマホやタブレットの普及により手軽さや携帯性が求められるようになると同時に、WindowsがユーザのOSからマイクロソフトのやりたい事へと間違い始めて来た辺り。

これがきっかけとなり、円高+タッチスクリーン搭載や2in1などの無茶な設計によりパソコンが高額化して国内大手PCメーカーのノートPCが売れなくなり現在に至ってしまった感じかと。

成長期以後は雨後の筍状態でPCメーカーやショップが爆誕しまくったものの、大手に押されて比較的小さな規模では利益的に苦しくなり中小が破産。フロンティア神代、九十九電機、クレバリーとか懐かしい。

衰退期になったとすると今度は大手の方が厳しくなり現在に至っているのでしょう。量産出来ないので単価が上がり、売れないので利益が出ず宣伝広告費に金をかけられず更に売れなくなる悪循環。

ソニーやNECがとっとと逃亡したように、富士通や東芝は思い切りが足りない、またはPC市場に未練を残しすぎではなかろうか。もっと言えばIBM、日立、シャープのPC市場撤退こそ兵が神速を尊んだ気もする。

PC市場や需要は大きく減らないとし、大企業がパソコンを作れなくなるならば、ノートPC市場はBTOメーカーが獲得するチャンス。

大手は企業向けが主力、ついでに個人向けもやれば良いわけで、DELLやHPやLenovoのような外資系大企業もあるのだからそう上手く行くとは思えないものの、従来のデスクトップ主力からノートへも比重を傾けるべきかも知れない。

大穴としてはアイリスオーヤマがノートPC売り始めそう。

アイリスオーヤマ、「家電本格参入」の真意 | 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/128589

VHSビデオデッキはDVDやHDDレコーダのような取って代わられた何かが有ったけれど、パソコンにはそれが無い。市場規模が大して縮小しないなら、これからがBTOメーカーのターンだと思う。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(2)

>家庭に溶け込む4色カラバリのVAIO
日本語で言うとそれぞれ「青&灰色」「橙&茶緑色」「白&銅色」「黄&黒」ですかね。黄色や橙色のノートPCを、家庭に溶け込ませるのは少し難しい気はします。私は白&銅色、ホワイト&カッパーの組み合わせが好み。

>デザインにこだわる人が選べるものが皆無
見た目でMacBook系を選ぶ方も居ますから、ノートPCを買う際にデザインを重視する方もそこそこ居るのでしょうね。私は今回のカラフルノート、好きなデザインです。

>会員になりログインしてみると半値近くまで値引き
会員登録とクーポンコードは鉄板ですね。逆にパーツ購入では、ツクモの「ポイントが付くけれど値引き無し」と「ポイント無しで値引き」の2択(ネット価格とズバリ価格)が、ズバリ価格という名前以外は良い値付け方法。

>衰退期・・・2015年から(Windows 10リリース)
私的にはSandy Bridgeが出た辺り、2011年くらいから速度を上げて衰退し始めた気もしますが、市場からの撤退や出荷台数の減少など、目に見えて衰えが見えたのは確かに2015年くらいからですね。

>ひょっとしてギャグで売ってみるのかな?と思った意図の良く分からないデザイン。
私も持ちたくないですわw

>今時の若い人はシャープのメビウスとか日立フローラ、三菱のアプリコットとか知らないでしょうな。
周りのノートPCがメビウスばかりだった時期(98の頃)もあるんですけどねw

>VHSビデオデッキはDVDやHDDレコーダのような取って代わられた何かが有ったけれど、パソコンにはそれが無い。
スマホやタブレットでは代わりにならないんですかねw

4年で1億台以上も消滅! 凋落するPC市場に未来はあるのか? : PCパーツまとめ
http://blog.livedoor.jp/bluejay01-review/archives/49206486.html
4年前(2012年)に何があったか考えると…w

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。