Windows RTとWindows 8の違い、Surface RTの特徴

2013年3月29日

Surface RTが日本で発売され約2週間が経過。

Windows RTなのだから爆発的に売れているわけが無いとは思うけれど、購入を検討している人も居られましょう。Windows 8を含めRTがどのような状況か、最近のRTや8事情をまとめつつ叩いて参ります。

2013年3月下旬現在の情報より。

Windows RTと8の違いとSurface RTの特徴

先にWindows RTやSurface RTを知らない人用として、マイクロソフト様の御公式ページより違い一覧を拝借。

windows-rt-8-8pro-cmp.gif

source:Windows 8 エディションの比較 - Microsoft Windows

RTと8(無印、ノーマル)との大きな違いは、RTでは従来のWindowsのアプリケーションが利用出来ない事。

そしてWindows8にはオフィスがプレインストールされていない事。しかし、それはWindowsとしての違いでは無かろうと。

3つ目に囲んでいる赤はリモートデスクトップ。RTにこれさえ有れば、Windows8へリモート接続し、シンクライアント状態に出来たものをケチったのか技術的に無理なのか、間に合わなかったのか。


公開前追記:まさかと思いWindows8ノートからアプリを検索すると、マイクロソフトよりリモートデスクトップアプリが無料提供されておりました。RTの価値は上がるかも知れないけれど、8 Proの価値が下がりましたな。


マイクロソフトの比較では全然解らない為、ギズモードより要点を抜粋。

  1. できることにはiOSとOS Xくらい大きな差がある
  2. Windowsで使っているプログラムの多くが使えない
  3. 手持ちのソフトウェアが使えないことは問題
  4. Windows RT向けのアプリは多くありません
  5. Windows Store経由でしかアプリをインストールできない
  6. Windows RTのOffice 2013にはOutlookが付属していない

source:Windows RTではできないこと : ギズモード・ジャパン

1はファミコンのソフトがプレステで動かないような感じ、但しWindowsのアクセサリやオフィスなど一部のソフトはRT版としても移植されているという意味。

2番はそのまんまで、Windowsという名前が付けられているだけで従来のWindowsとは別物。3も同じ意味ですな。

4のアプリの数は後で出るのでスルーし、5はWindows8やRTで使えるモダンUI(おさわりタイル)画面から行ける、マイクロソフト様の収益化広場の事。iOSでいうApp Store、AndroidならGoogle Playのような感じ。

6のアウトルックは使っている人ならご注意有れ。

主な仕様も一応。かなり省略しております。

  • モニタ:10.6インチ(解像度:1366x7685ポイント マルチタッチ
  • CPU:NVIDIA Tegra 3(クアッド コア)
  • メモリ:2GB
  • ワイヤレス:802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0
  • バッテリ駆動:最大約8時間
  • カメラ:720p HD カメラ x 2 (フロントおよびリア)
  • その他:USB 2.0、光・加速度センサ、ジャイロスコープ、コンパス

個人的に嫌いな10型程度でHD解像度。

しかしRTはおさわりタイル専門のようなものなので、従来のデスクトップアイコンやテキストのように見づらいとかの問題は緩和されそう。

マルチタッチが8の10点に対して5点。未だに10点も認識する意味や用途が判らないけれど。

CPUは性能高めなタブレットPCで広く採用されるテグラの4コア。メモリ2GBはARMプロセッサなので少ないとは言えず。書いていないけれどストレージ容量は32GBと64GBの2種類。

無線は充実、カメラの720p HD解像度は優秀で「x2」になっているので、前も後ろも720pなのでしょう。

何に使うか知らないけれど、iPadとは違いUSB端子は標準搭載。その他、タブレットPCとして有った方が良さそうなセンサ類はきっちり載っております。

この端末はどういうもので、何を目的としているのか。Surfaceの開発者インタビューがPC Watcに載っていたので次で。

 

Surfaceはキーボードを軸に開発したらしい

てっきりタブレットPCでキーボードはおまけと思っていたけれど、キーボード中心で考え開発したとの事。

【パソコン業界東奔西走】Surfaceはキーボードを軸に開発したタブレット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20130319_592238.html

長文なので長めに引かせてもらいます。

Microsoftが全世界に対して、Surfaceを発表したときには、本当に大きな感動がありました(中略)さらにSurfaceを体験したファンの人たちが興奮気味にその良さを語ってくれたことが、Surfaceチームにとっては、大変な喜びでした。

海外で予約以外は在庫が1しか無かったようだとキレていた人の話は以前読んだけれど、どこかでは大興奮だったのでしょう。同時にマイクロソフトが感動して大喜びしているそうな。

――Surfaceの開発に当たって、最も力を注いだところはどこですか。

一言でいえば、このキーボードです。このキーボードが無かったら、Surfaceとはいえません。(中略)キーボードとして使うのならば、キックスタンドを用意した方が使いやすく、Officeも必要であろうというように要素が決まっていきました。

Windows RTではあまりにも使い所が無く、オフィスを付けなければどうしようも無いからと思っていたけれど、オフィス標準は日本だけ。

日本の市場向けに出荷したSurface RTには、最初から最新Officeが搭載

オフィスをRT用に対応(移植)したという意味かも知れないけれど。

Surfaceの購入者の特徴は、1日中タブレットを使うユーザーや、毎日タブレットを使うユーザー、そして、仕事でも、プラベートでもタブレットを使いたいというユーザー

1日中タブレットPCを使いたいのならiPad mini辺りで良いと思うし、毎日プライベートでどこでも何でもというなら、スマートフォンが便利でしょう。

キーボード付きの10.6インチも有るでかいタブレット+キーボードを歩きながら、電車内で、待ち時間などで使いまくる人が居るとは思えない。だいたいお前は無線LAN専用だろうと。

Surface RTは、パーソナルデバイスではあるが、仕事でも利用できるという特徴を持っています。この点が、iPadと比較して、大きな違いであると認識して、Surface RTを購入しているようです

従来のWindowsソフトが使えず、Macでも無ければAndroidでも無く、もちろんiOSでもLinuxでも無い、そんなWindows RTをどうやって仕事に使うのか理解不能。

これまでのタブレットでは、プライマリーデバイスとして使える状況にはなっていませんでした。多くのユーザーが、万が一のために、ノートPCを携帯しながら、タブレットを利用しているという状況であり

プライマリーデバイスとは主力端末、メインの機器という意味なら、例として私の場合は今これを買いているデスクトップ型のメインPCがプライマリデバイス。

従来のWindowsどころかアップルでもグーグルのOSでも無い、Surface RTをメインPCやメインタブレットとして使うとは想像さえ出来ない。

私自身も出張の際には、5台ものデバイスを持っていました。しかし、これからはSurfaceだけで済みます

5台の内訳を強引に想像すると、ノート、タブレット、電卓、カレンダー、電子辞書、とかでしょうか。出張と言いつつ実は仕事していないとか?

Appleの場合は、何百万人ものデモンストレーターが世界中にいて、友人にiPadを勧めるといった環境が整っています。Microsoftはこの市場にまだ参入したばかりですから、そうした環境にはなっていません。

Appleの場合は、iPodに始まりiPhoneへ進化し、iPadへと全てが受け入れられたからこそ良さ、用途が広まったのでしょう。

Windows RTにそれが有るかと言えば、Androidにさえ劣る現状。Appleのような環境を目指していると解釈するなら、その時点で既に負けは確定。

――最後に日本のユーザーにメッセージを。

Surfaceは、プレミアムタブレットです。本当のOfficeを使え、キーボードを備え、Windowsの素晴らしい体験ができるデバイスです。

この人は7までのWindowsを知らないのかも知れない。

個人的にはWindowsが素晴らしいと思った事など一度も無く、過去の資産(手持ちソフトや周辺機器)の制約が有り仕方なく使っているだけ。

――いつ頃までに、数百万人のユーザーを獲得しますか。

すぐに到達しますよ(笑)。

(笑)らしいけれど次へ。

 

Surface RTは日本「では」売れているのか?

海外では想像以上に売れていないらしい件。

Surfaceの売れ行き、いまのところは期待はずれ-WirelessWire
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201303181330.html

冒頭より引かせてもらいます。

マイクロソフト(Microsoft)のタブレット端末「Surface」の売れ行きが同社自身の予想を大幅に下回っているとBloombergが伝えている。

どのくらいハッタリをこいていたかはこちら。

昨年秋に発売された「Surface RT」の累計販売台数は100万台強、また今年はじめに発売になった「Surface Pro」も40万台程度で、とくに「RT」についてはマイクロソフトが昨年第4四半期に見込んでいた200万台を大きく下回った

昨年第4四半期ということはSurface発売が10月26日なので約2ヶ月。RTだけで100万台以上も売れているのかと正直驚いたけれど、この数値は世界市場。

日本国内のPC出荷台数はサーバを除く法人含め1500万台くらい。単純に2ヶ月にすると250万台くらいなので、マイクロソフト見込の200万台でさえ少ないと見てよろしいかと。

日本も3月15日から発売中。Windows8入の~Proはまだ無し。

surface-microsoft-direct.jpg

source:Microsoft Surface、最新の Windows タブレットをご購入ください

どのくらい人気が有るか価格コムを見ると、32GBのキーボード無しでさえ6位にとどまっており、キーボードを軸に開発された高い方は余裕の20位圏外。

kakaku-surface-rt-4sku.jpg

source:価格.com -タブレットPC(端末)・PDAの製品詳細比較

日本の消費者は偉大なるマイクロソフト様が御提唱されるキーボード付きSurface RTの良さが解っていないのでしょう。私も解らない。

ランキングの上位が気になるので撮影。

tablet-pc-ranking-kakaku-2013-03.jpg

source:価格.com - タブレットPC(端末)・PDA 人気売れ筋ランキング

他機種の2~3万円と比較し約5万円という高さで6位は健闘していると言えそう。

しかし価格コムのランキングに入るようなタブレットPCは登録されている機種が少なく、容量の違いで誤魔化されているだけ。

容量無関係に、iPad、Android(WiFiは現状実質Nexus7)、Surface RT、Windows8、にすると販売数は桁が違うやも知れず。

関係無いけれどAcerのICONIAは約8万円、しかもWindows8で有りながら4位は凄いと思う。

レビューの評価の高さからも、8でタッチパネルは必要と見てよろしいかと。

 

Surface RTは8の難点+αのノートPC(まとめ)

Windows RT(Surface RT)が使い物になるかの基準と言えそうな、Windowsストアのアプリ登録数が公開されておりました。

Windowsストアの登録アプリ数が5万件を突破 | Computerworld
http://www.computerworld.jp/topics/577/206806

そしてまたもや勘が外れているマイクロソフト様。

Windows 8発売前のマイクロソフトの予想には遠く及ばず(中略)

Microsoftは昨年10月、Windowsストアの在庫は2013年1月末までに、10万件を超えるだろうと予想

上で出たギズモードの記事は2012年10月23日、当時は5千強。5ヶ月経過し10倍の5万を超えたとは言え、このままでは予想の10万に行くのは単純計算で8月頃になりそう。

App Storeは昨年11月に100万本を突破(via:AppsfireのTwitter※英語)、Google Playストアは同じ頃に70万本くらい(via:Sociable※英語)らしく、右肩上がりとするならマイクロソフトは完全に出遅れ。

そして笑えない必死さ。 

だが、アプリの確保は難航しており、Microsoftは最新の開発促進策として、開発者がWindows 8アプリをWindowsストアに1件登録するごとに100ドルを提供している

電話も諦めていないご様子。

Windows Phone 8アプリについても、Windows Phoneストアに1件登録するごとに同様の方式で報奨金を得られる。

但し、

Windows Phone 8のサポートを2014年7月で打ち切り | Computerworld
http://www.computerworld.jp/topics/619/206759

さすがマイクロソフト様。

サポート・ライフサイクル開始から18か月で終了へ

こういう事を平気でやるなら、RTも1年半程度で切られないとは限らず。

消費者側はアプリが出揃うまで待ち続ける人が多くなり、待つ人が多いほど開発者はやる気になれず、マイクロソフトが諦めると終了という悪循環になりそう。

そしてWindows RT(Surface RT)の対抗馬は、タブレットPC用OS(iOSやAndroid)に限らず、Windows8もございます。

2013年PC春モデル:タッチ対応15.6型ノートが5万円台から - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1303/25/news051.html

hp-sleekbook-15.jpg

約6万円はSurface RTの32GB版、キーボード付とほぼ同じ。

主な仕様を引かせてもらいます。

  • CPUがCore i3-2375M(1.5GHz)
  • 4Gバイトメモリ(PC3-12800)
  • 500GバイトHDD(5400rpm)
  • 15.6型、1366×768ドット表示のタッチ対応液晶
  • ギガビットLANおよびIEEE802.11b/g/n+Bluetooth
  • USB 3.0×2、USB 2.0×1、
  • OSは64ビット版Windows 8

そしてWindows8は年内、夏~秋に有料アップデートの噂。

次期Windows 「Blue」が流出?UI 改善 (動画) - Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2013/03/24/windows-blue-2-ui/

win-blue-engadget-2013-03.jpg

益々わけがわからなくなっておりますが何かと改善するとの事。

Surface RTで本気を出せば、Windows8 PCを売るPCメーカーを敵に回し、8で本気を出すとRTの価値が無くなるでしょう。

簡単に言えばWindows8はRTの上位互換のようなもの、または新アプリ販売所+粗悪版7なので、HPのようなPCメーカーより端末が高額で低性能で従来のWindowsが使えないRTに価値無し。

Surface RTは、Windows8の使いづらく汎用性に乏しい部分を取り出し、中身(用途)では無く入れ物(ハードウェア)から入ったようにキーボード付タブレットPCを作ってみた、のような安易な発想。

Surface RTは売れる売れない以前に売ってはいけない、買ってはいけない、妥協した曖昧な端末(via:Engadget、Apple CEO)でしょう。

知らずに購入すると何かと後悔しそうなので、人柱が趣味とかガジェットマニアやマイクロソフト信者の方々以外は、Winodws8で無くとも良いのか、更にはWindows7で無くても良いのか冷静に考えましょう。

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