Windows PCは用途で使い分けた方が良い時代へ

2013年7月24日

Surface Proの日本発売から1ヶ月以上が経過。

Surface Pro(サーフェス・プロ)は、Windows 8仕様のタッチスクリーン搭載タブレット兼ノートPC、オプションでキーボードが付き、今月マウスも発売するというよく解らないマイクロソフト直販の何か。

日本マイクロソフト(以下、日本MS)社長のインタビューから参ります。

日本MS社長が語るWindows 8.1や次期Surface

PC Watchに掲載の突撃インタビューより。

【パソコン業界東奔西走】(中略)どうなるのか? 日本マイクロソフト社長に聞く
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20130716_607524.html

日本MS社長が色々とおかしな事を言われているので、上から順に参ります。

最初はWindows 8.1の話から。

国内のPC市場を俯瞰すると、コマーシャル需要は堅調ですが、コンシューマPCの売れ行きが非常に悪化している。前年比2桁減という状況が続いています。だが、これがいつまでも続いているわけではない。

コマーシャル(大口)需要が法人などの大量導入という意味なら、MM総研などの調査会社の結果と合っております。

対して、コンシューマ(個人)需要が悪化している原因は何かを考えると、店頭販売されるPCがWindows 8に切り替わっているからでしょう。大口需要は7を入れて導入していると予想する為。

前年比2桁減が終わるかも知れない時期は、私の予想では今年の11月以降。Windows 7 VS 8から、8 VS 8になるので、この1年が底とするなら年末あたりからはプラスマイナス0になるかと。

しかし、日本MS社長は違う考え方で、

年末に向けてコンシューマPC市場は回復傾向を辿るとみています。その理由の1つが、Windows XPのサポート期限を迎えることです。(中略)

今年(2013年の)年末から来年(2014年)にかけて、コンシューマPCの新OSへの移行需要が生まれることになります。

やたらとXP終了に引っ掛けて特需を期待する記事を見掛けるけれど、これは本当に起こるのか疑問。

Windows 2000のサポート終了は2010年7月。2009年10月にはWindows 7が出ており、不具合も改善されて来たタイミング。

この前後で本当に特需のような何かが有ったというニュースは、少なくとも私は一つも見ておりません。

PCの売れ行きが改善するという2つ目の理由。

2つ目にはタブレットが新たなフェーズに入ることです。一度タブレットを購入した人たちが、買ってはみたものの、タブレットでできることが少ないことに不満を感じ始めています。

一体どこの誰がそう感じているのか。MS的オリジナル妄想か。

Surfaceに対する需要が高まっているのもそうした理由が背景にあります。

やはり妄想のようで。

Surfaceに関していえば、予想以上の売れ行きに強い手応えを感じています。これは「行けるな」、「モメンタムを作れるな」という感触を得ています。

どれほど予想が低かったのか、と。モメンタムとかわけの分からない言葉を使わなくとも「勢いが付くな」で良かろうと。

話を戻すと、現状のタブレットやスマホユーザは多くがその中で出来る事を楽しんでいる、または役立てていると感じており、私個人に限れば出来る事は出来るけれど、パソコンで無ければ出来ないことは最初からやらない。

Windows 8のタッチ前提の操作を見ても判る通り、パソコンをタブレットなどと混同し失敗したのは、開発元の米MSがビビり焦り勘違いして斜め明後日の方向へ暴走している為。その考え方は日本MSも同じという事なのか。

PCの売れ行き改善理由、その3。

3つ目には、Windows 8.1、そしてIntelのHaswellといった新たなOSやCPUによって、新たな製品が投入され、需要が喚起されるという点です。

8.1はスタート画面側が更に分かり難くなり、デスクトップ画面側の変更はほぼ無く、これで8より良いと言うには無理が有りましょう。

また、Haswellなどの新CPUの事を知っているのはPCユーザの中でもマニアな人達。一般PCユーザには省電力性向上によるバッテリ駆動が長くなった程度しか体感出来ないと思われ、理由としては強引過ぎる。

ここまで、最初の章ほぼ全文に突っ込んでいるので、少なくとも日本MS社長と私は全く違う考え方や分析をしているという事に。

今これを読んでいる人は、どちらが正しいと思うか。ブランド重視でMSか、市場を多少知っているというだけの素人(ヒツジ先輩)かはお任せし、次は次期Surfaceについて。

Surfaceの動きは、さらに活発化するでしょう。一般論ではありますが、1年前に登場した製品が、そのまま進化しないということは考えにくいですし、(中略)

社内でもかなり情報を統制しており、どんなものになるのかは私も知りませんが、

この人は本当に日本マイクロソフト社の代表役員なのか不思議になる言い分。要するに、次期Surfaceの事は何も知らないけれど、多分良くなるという予想。

Windows 8.1の投入、CPUの進化、アクセサリーの充実、さらにはチャネルの整備ということでも、Surfaceが次のステップに行くということは想定できるのではないでしょうか。

更に続いており、

もちろん、Appleからも同様に、新たな製品が投入されることになるでしょう。それに対しても負けない製品が登場することを期待しています

Appleの事は知らないとしても、自社製品の事まで知らない、但しおそらく多分予想ではSurfaceは良いという、全くの説得力の無さ。

次は法人向け展開について。

日本でもSurfaceの法人向け市場への展開は、重要な取り組みの1つになります。現時点では、具体的に何月からスタートして、何社が取り扱うということはまでは公表できません

本当に知っているのか?と疑いたくなる「公表できません」。

後半はクラウドや品質、Windows Phoneに関する事で、ここを読んでいる人の多くに関係無いと思うのでスルー。

他の人がどう感じているのか気になったので、この記事のはてなブックマークのコメントを見ると納得。

  • Surfaceって法人向けにも展開するのか。さすがにPCメーカーから文句出るんじゃないか?
  • 「何も知らない人に何聞いてもしょーがなくね?」という感想が
  • 社長じゃなくて、支店長感がすさまじい。Surfaceの開発情報ですらハブにされてるのかよ。
  • 多分本社の動向は日本には直前まで伝わらないのは本当で、正直に答えてると思う
  • いくらいろいろ言っても、クラウド担当者が5人、日本法人から米国への常駐者が1人って、会社の規模からして少ないよねえ…。かけ声は威勢がいいけど…。昔のMSKKはがんばっていたが、最近影響力落としすぎだろ。

※MSKK=昔の日本MSの社名(マイクロソフト株式会社の略)

Surface RTの期間限定(今は標準)値下げ記事を見た時も感じたけれど、現日本MS社長は米MSから、どのように情報を伝え消費者を操作すべきか、しか教えられていない気がする。

 

Surfaceシリーズに関する情報や周辺機器

冒頭で書いたSurface用マウス発売のニュース。

小型モバイルマウスにSurface向けデザインモデルを追加 - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1306/27/news066.html

写真を見ても大きさや使い方が全然分からないので、Surface用デザインでは無い同型の写真を拝借。

l_ki_mouse08.jpg

source:マイクロソフトが放つWindows 8世代のモバイルマウス (1/2) - ITmedia

普通のマウスを四角にして後ろ半分を切ったようなデザインなので使い難くは無さそう、というかITmediaの記事では意外と握りやすく操作も快適と有るけれど、問題はそこではございません。

普通のパソコンの操作用機器

  • キーボード
  • マウス

タブレットPCやスマホの操作

  • マルチタッチ

Surfaceシリーズの場合

  • キーボード
  • マウス
  • マルチタッチ
  • ペン ※Surface Proに標準で付属

パソコン兼タブレット、操作方法は何でも有りと言えば良いように聞こえるけれど、マウスやキーボードが必要な用途ではタブレットとしての携帯性が薄れ、タッチ操作のみで良い用途では中途半端なパソコンとも言えましょう。

マイクロソフトが分離型のPC兼タブレットを今後の基準として考えているなら、開発もその方向になり、困るのはPCメーカー。

現在のMSのやり方は、目的(用途)を考えず入れ物(OSやハードウェア)を提供しているようなもので、PCやタブレットユーザに何をして欲しいのか解らない。

Surfaceシリーズの純正キーボードは約1万円、Surface用デザインのマウスは約7千円。Surface RTの最安モデルは約4万円。

Surface RTの値下げはiPad対抗策か在庫処分か
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/152/152180/

この記事は6月なので期間限定になっているけれど、現在は値下げ後の価格が標準になっておりRTは全機種1万円値引。海外では150ドルもの値引き。

日本マイクロソフト社長はSurface RTの値下げについて、「アップルの値上げをきっかけに、iPadに対抗するため値下げした」と背景を語っています。

RTが売れなさ過ぎて値下げしたかった所へ良い言い訳が出来た、とも取れましょう。物で対抗出来ないから価格を下げるのは売れない物を処分したい時。

「売れているなら台数を公表しても問題ないのでは?」との突っ込みが入っています。ただ、海外でもSurfaceの販売台数は公表されていないことから、日本でも同じスタンスを採っている可能性はあります。

iPadと価格で比較すると都合が良く、販売台数での比較は都合が悪い。やはり海外でも売れていないと見るが妥当。

社長は「為替の上下によって価格が変わるのは、消費者に理解されないのではないか」と発言。為替に応じて価格を引き上げたAppleを牽制するかのような発言をしています。

観光地の旅館は土日祝日前には値上がりし、ビジネスホテルは土日祝日に値下げも有り。理由は値上げしても売れるから、売れないから値下げする。

プレイステーションシリーズ(ゲーム機)のように売れたから値下げ出来たという考え方なら、製造コスト以外に性能や容量を下げて汎用性を増しているわけで、同じ製品での値下げはおかしい。

元から値下げ後の価格でやらなければ、飛びついて購入してくれた消費者に理解されないのではないか

そしてTechCrunchが、いつも通り絶好調で毒舌。

Surface RTが値下げ―こういうニッチ・ハードウェアは成功しそうにない | TechCrunch Japan
http://jp.techcrunch.com/2013/07/16/20130715surface-rt-price-cut-shows-that-niche-hardware-doesnt-fly/

Surface RTの値下げについて。

一方でSurfaceRTはダメ製品の典型だと思う。今回、RTはすこし安いダメ製品になった。

何がダメなのか

Windows 8で走るソフトのごく一部しかRTでは走らない(中略)

RTというのはWindowsの機能制限版、いわばWindows Liteで、ほとんどのユーザーにとって受け入れがたい製品だ。

見た目は8、中身はマイクロソフトがアプリ収益の為に作ったストアの拡散が目的のハードウェア。

Surface Proはまだしも、RTは本当にお先真っ暗なので、8と間違って購入されぬようご注意有れ。内容を知っていて買うなら止めないけれど。

 

Windows PCは用途で使い分けた方が良い(まとめ)

今回も叩き尽くしたけれど、選択肢が多い事は良い事という考え方も有りましょう。Windows 8が嫌なら7がまだ有り、無理にSurface Proにしなくとも、他のPCメーカーが8入りのタッチ操作PCを出しております。

また、Surface Proは価格がやたら高い以外に悪くは無いと思っており、Proの特徴であるペンを使う人には最適、かも知れないハードウェア、かも知れない例。2ページ目へ接続。

Surface Pro:第2回 筆圧ペンは使いやすい?(2/2) - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1307/10/news025_2.html

1024段階の筆圧レベルに対応。どういうことが出来るかというとこのような感じ。

779803232.png

source:Surface Pro。液晶タブレットとしても余裕で行ける... on Twitpic

鉛筆で書いたものをスキャンしたのかと思ったけれど、直接描いておられるそうな。他の例は、こちらのNAVERまとめでどうぞ。

というわけで、個人的に考える用途別の選択はこう。

  • Windows 7・・仕事や今までのWindowsを普通に使いたいなら
  • Windows 8・・スタートボタン付けたり、スタート画面を使うなら
  • Surface Pro・・Windows 8で絵を描く人用
  • Surface RT・・最低4万円捨てる覚悟が有る人用

4万円有るなら、Surface Proほど性能は高くは無く画面は外れないけれど、ASUSのVivobookが買えてしまう。Windows 8はRTの上位互換とも言えるので、RTを選ぶ理由が無いわけですな。

ゲーム機に置き換えると、ソニーならPS3とPSP、任天堂ならWiiと3DS。マイクロソフトがやっている事は、Xboxを携帯用ゲームにも対応するよう改悪し、無理矢理に携帯ゲーム機へ移植したようなもの。

アップルならOS XとiOS、GoogleならChrome OSとAndroid。正しいOSの在り方は、用途による使い分けであり、ユーザとアプリケーションの接続を助けるもの。

マイクロソフトの金の為や市場占有率確保の為に売られるWindows 8やRTが嫌われるのは当然でしょう。

上の4つを書き直すと、

  • Windows 7・・が必要ならBTOパソコン、または自作PC
  • Windows 8・・高くて良いなら店頭、安さ重視なら価格コム
  • Surfaceシリーズ・・マイクロソフト信者用お布施インターフェイス

そこにしびれるあこがれるならSurfaceお勧め。意味不明失礼。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

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パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

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DELL

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部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

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部品選: ★★☆☆☆

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FRONTIER

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部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

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※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。