ドスパラより用途不明のアンバランス構成デスクトップ

2012年8月 2日

ドスパラより特徴的なデスクトップPCが発売。

約10万円でX79にCore i7-3820が標準で載っており、メモリは何と64GBで満載。但し、それら以外は5万円を切れるようなPC用の仕様となっており、バランスがぶっ壊れていて面白いのでネタにしてみようかと。

量産系BTOメーカーでも時々妙な物が出るので自称PC初心者はご注意有れ。

ドスパラ「Prime Monarch 64GB」の標準構成は約10万円

メモリ満載64GB。そしてLGA1155では無く、LGA2011な辺りが特徴。

ドスパラ、メモリ64Gバイト標準ミドルタワーPC「Monarch 64GB」-ITmedia
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1207/31/news053.html

monarch-64gb.jpg

ITmediaの記事を読み気付いたけれど、Windowsは標準無しで約10万円。という事は、OS入りにすると最低でも11万5千円くらい。最近、ドスパラが時々やる価格が紛らわしいプレスリリース。

これを標準構成にしたドスパラの中の人に、何が目的なのか、どのような需要を狙った供給なのか聞いてみたい程の凄まじい内容。

  • OS:無し
  • CPU:Core i7-3820(3.60-3.90GHz、4コア/HT対応、10MB)
  • マザー:インテル X79 Express チップセット搭載
  • グラボ:NVIDIA GeForce 210(VRAM:512MB
  • メモリ:64GB(PC3-12800、8GBx8枚
  • HDD:500GB
  • DVD:スーパーマルチドライブ
  • 電源:550W 静音(DELTA製、80PLUS BRONZE)
  • ケース:ミドルタワー(Primeオリジナル S-350 ブラック)

ワークステーションもどきとしてはグラボやストレージが弱く、一般向けとしてなら無駄に高いCPU性能と汎用的とは言えないチップセット、更にOS無しが意味不明。

パーツの増設や換装などの改造が前提のような感が有るけれど、BTOパソコン、カスタマイズPCとは言え改造は修理保証規定の外。

どこかで見たアンバランスさと思えば自分だったという。

実は「Prime Monarch 64GB」のバランスは私のPCと似ている

世代や詳細は全然違うけれど、相対的に見ると似ておりましょう。

  • OS:Windows XP Professional 32bit版
  • CPU:Core i7-950(3.06-3.33GHz、4コア/HT対応、8MB)
  • マザー:インテル X58チップセット搭載
  • グラボ:Radeon HD 6670(VRAM:1GB
  • メモリ:18GB(PC3-10600、2GBx3+4GBx3)※認識は3.4GB
  • HDD:250GB+2TB
  • DVD:スーパーマルチ
  • 電源:500W 80PLUS
  • ケース:ミドルタワー

無駄に高性能なCPUと多過ぎるメモリ容量。CPUにグラフィック機能が無い為、取って付けたようなビデオカード。大容量は良いけれど低速なHDDを搭載。他は普通。

上の説明はドスパラのPrime~64GBにも当てはまるでしょう。やたら無駄と書いたけれど、それは無改造で標準設定なら、という話で私は意味が有りやっております。

  • CPU:・将来性を考えたオーバースペック志向(病気のようなもの)
  • マザー:当時メモリスロット4本より6本が良かった(その他機能も重視)
  • グラボ:X58は(X79同様)映像出力が無いので仕方無く低性能で
  • メモリ:認識しない部分はRAMディスクに割り当て高速化
  • HDD:SSDに取り替える直前なのでこんなものでしょう

 

Prime~64GBのようなアンバランス構成なPCで注意する事

一部やや強引なものの、Prime~64GBの注意点を5つ。

高性能CPUとメモリ満載、低性能グラボとHDDは用途不明

先にも書いたけれど、このCPU性能とメモリ容量ならXeon(信頼性の高いインテルCPU)より安くワークステーション状態に出来るものの、価格を99,800円に設定したかったのかグラボが貧弱。

更にHDD容量も多いとは言えず、2012年の夏現在の相場で言えばBTOデスクトップPCでは最低と言えどおかしく無し。SSDでも無いので転送速度、特にランダムが低めで全体的な処理速度が低下。

自作PC初心者が初めてパーツを購入し失敗したような構成で、ここからメモリを売り払ったり、またはグラボを高性能な物へ交換するような状態とも言えましょう。

用途不明はBTOパソコンの販売で私が最も意味が判らない事。

Windows7は要らなくても強制的にHome Premiumより上へ

OSがWindows7前提とするならHome Premiumで良くともメモリを16GBまでしか認識しないので、自動的にProfessiona以上にしなければメモリ満載の意味が無し。

一般向けPCならHome~で間に合う人が多く、Pro~やUrtimateの機能を使わないなら最低でも3千円は割高になるという事に。

prime-64gb-custom-win7.jpg

サポート期間が延長され全てPro~に合わせて延長、統一されてしまった今、Pro~の価値が下がってしまったので、その意味でも勿体無い。

大容量メモリなので当然ながら32bit版の選択は無く、それも制限。

64GBものメモリ容量は現状での用途はRAMディスク程度

私が知らないだけかも知れないけれど、メモリを64GBも使うようなアプリケーションが無く、マルチタスク用としても64GB必要なほど同時に大量の作業はまずしないでしょう。やっても今度はCPUやグラボが追い付かないはず。

メモリを満載している自作ユーザや私などはRAMディスク用として載せている人が多いと思われ、RAMディスクを知らなければやはり無駄。

RAMディスクは結構ハードルが高い。

Windowsの標準設定ならSSD 120GBでも容量が足りない

Windows7の落とし穴は、メモリ容量増加に比例しWindowsのシステムファイル容量も増加する為、ストレージ(HDDやSSD)の空き容量を圧迫する事。

日本含め海外のデータを複数見てまとめていたのでソースはこれとは言えないけれど、おおよそでこのような感じ。

左から、搭載メモリ容量、pagefile.sysファイル、hiberfil.sysファイル、(2ファイルの容量小計)、全ておおよそ。

  • 4GB・・4GB、3GB、(7GB)
  • 8GB・・8GB、6GB、(14GB)
  • 16GB・・16GB、12GB、(28GB)
  • 32GB・・32GB、24GB、(56GB)
  • 64GB・・64GB、48GB、(112GB)

これら2ファイル以外のWindows7のファイル容量小計が15GBくらい有るので足すとWindows7が使うストレージ容量は以下。

  • 4GB・・21GB
  • 8GB・・29GB
  • 16GB・・43GB
  • 32GB・・71GB
  • 64GB・・127GB

メモリ64GBの時、Windows7だけで標準設定なら120GBオーバー。2012年春から一般向けとして主流になっていると思われるSSD(120~128GB)では足りないわけですな。

実際、ドスパラのSSD選択に120GBは無し。

prime-64gb-custom-ssd.jpg

ちなみに、pagefile.sysは仮想メモリなので設定を変更し容量を減らせば良く、hiberfil.sysは休止状態を解除するとサイズは0になるけれど、ドスパラが販売する際に設定を変更するわけにも行かずユーザ側のセルフサービス。 

メモリを32GBにすると約3.3万円も安くなる謎カスタマイズ

通常、量産系BTOメーカーではカスタマイズで増強すればする程割高になり、性能や容量を削れども大して価格は下がらずやはり割高になる仕組。

しかし今回のメモリ変更で容量を下げると大幅に価格がダウン。

prime-64gb-custom-ram.jpg

2012年8月上旬現在、PC3-12800メモリの市販品の最安価格はそれぞれ以下。

  • 4GB・・約1600円/1枚あたり・・・x8枚=12,800円
  • 8GB・・約3800円/1枚あたり・・・x8枚=30,400円(4GB差額:17,400円)

これなら4GBメモリで発注し8GBを自分で購入し交換した方が安くなる。良く有る事ではありますが、これは32GBが標準とした構成を64GBへカスタマイズしたような物では無いかと。

メモリを32GBへ下げると、約6.7万円に。メモリ64GB(標準構成)で市販パーツの最安で各価格を入れて行くと。

  • OS:無し・・0
  • CPU:Core i7-3820・・24千円
  • マザー:インテル X79・・13千円
  • グラボ:GeForce 210512MB)・・3千円
  • メモリ:PC3-12800、8GBx8枚・・30千円
  • HDD:500GB・・6千円
  • DVD:スーパーマルチドライブ・・2千円
  • 電源:550W 静音(DELTA製、80PLUS BRONZE)・・5千円
  • ケース:ミドルタワー(Primeオリジナル S-350 ブラック)・・5千円

合計は約88千円。

MSIマザーがやたら安いので他メーカーの最安で17千円、ケースと電源はそれぞれ7千円とすると96千円。ドスパラ側が4千円高くなる計算。

メモリを4GBx8枚にすると最初の値付けでの合計は約71千円。マザー、ケース、電源の価格調整後の合計は63千円。ドスパラ側が4千円安くなる計算。

というわけで、メモリを64GBの標準構成にすると8千円割高になるので、本当の標準構成は32GBの方と思った方がよろしいかと。

それでもメモリ容量は多過ぎて用途不明だけれども。

 

ドスパラより用途不明のアンバランス構成デスクトップ(まとめ)

最近のドスパラは2年くらい前と比較し初心者に厳しくなった感が有り、新製品が出ても敢えてネタにせずスルーしておりました。

具体的にどのような厳しさかいくつか挙げると

  • 長期保証は価格が2倍以上へ
  • OS無しモデルが標準(今は減った)
  • 標準構成で妙な仕様のデスクトップが出る
  • 2年以上続いた期間限定の送料無料がさりげなく終了

保証の延長は2010年12月頃に大幅値上げされ、自作しない(または出来ない)PC初心者を含めた完成品で良いPCユーザには不利に。

最近は気付いて改善したのか、約1年前は標準OS無しが多いと私が書いているけれど現在はOS入りが多め。これはプレスリリース時に相場より約1万円見えるというからくり。

妙な構成と言えば、2~3ヶ月前にXeon搭載のCG用PCと称した物が出たけれど、Xeon内蔵グラフィックと増設グラボの性能差が判らない博打モデルなど。

そして約1ヶ月前に気配が有った、送料無料を別キャンペーンにすり替えての終了が現実に。ポイントに変換キャンペーンもやっていたけれど、現在はきっちり2100円乗っております。

延長保証が値上がりする以前は、用途と予算が合っているか確認し、ドスパラで適当なBTOパソコンの標準構成を選べば良かったけれど、現状では何かと高く付き、標準構成にもPC中~上級者クラスの知識が必要になるなど初心者に厳しい。

パソコンの購入は上でも書いたけれどまず用途。そして予算で限定し検討するものなので、今回のような用途不明で64GBメモリのせいでやたら高額になっているアンバランスPCは予算のみで買ってしまう人の目くらましとも言えましょう。

何か方針が変わってしまったのか、2年(以上)前のドスパラとは企画や経営のやり方が変わっているように見える為、昔のドスパラの記憶しか無いならご注意有れ。

また、ドスパラに限らずBTOパソコンはオーダーメイドのようなものなので返品は原則不可。そして通販はクーリングオフが適用されないので、それらも注意。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

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高性能: ★★★★ 保証: ★★★

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令和時代の鉄板スタンダードなPC初心者向けメーカー。標準構成のバランス感覚が突出しており、私でさえケチを付けることが滅多にできない。性能の下から上まで幅広く実用的。

パソコン工房

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コスパ: ★★★★★ 安定: ★★

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性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

ドスパラ

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コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

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昔はドスパラ=BTOだったけれど最近は普通のパソコンに力を入れておらず、2018-2019年の偽インテルチップ中華SSDの件が未解決なので信用問題的に何とも言えない。

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※並びはBTOメーカーの知名度の順(暫定)で、大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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