NEC2012年夏モデル「VALUESTAR L」の上位機種が凄い

2012年5月 9日

NECより夏モデルが早くも発表。

発売予定は5月中旬となっており発射間近。ネタ提供のメールを頂戴し、店頭予想価格の21万円が高過ぎる為かと思いきや、良く見ると構成が凄いので丸ごと1記事。色々な意味で宣伝して差し上げましょう。

どう解釈し判断するかはご自由に。

夏モデル「VALUESTAR L」上位機種はIvy Bridge搭載

IvyBridgeは4月末に発売されたばかりのインテルの新CPU。

第三世代Core iシリーズというやつで、デスクトップ版は発売直後からダブルグリスバーガーという、美味そうな構造になっておりました。

NECの新モデルで上位機種は、Core i7 3770Sを搭載。Sが付くと省電力なものの、最大TDPは65Wと高め。その為か性能が落ちておらず、動作周波数 3.1GHz ~ 3.9GHz はかなりの高性能と言えましょう。

カタログモデルのニュースリリース記事をPC Watchより。

【PC Watch】 NEC、Core i7-3770S搭載の「VALUESTAR L」夏モデル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120508_529950.html

valuestar-VL750-HS.jpg

一体型では無くセパレートタイプでスリムケースと23型ワイド液晶モニタ。

インターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×6、

さすがインテル7シリーズUSB3.0は標準か、と思いきや実はPCI Expressで増設しているようでオンボードでは無し。

 

今回の「VALUESTAR L」(VL750/HS)がどう凄いのか解説

構成の概要を一通り見たけれど、この時点ではPC Watchに誤記が多いと思ってしまったのでASCIIのニュース記事を参照、すると更に混乱。

ASCII.jp:NECパーソナル、「VALUSTAR L」の第3世代Core i7モデル
http://ascii.jp/elem/000/000/692/692080/

ascii-VL750-HS.jpg

上位機種は左の列で、ASCIIでも21万円前後と表記。

価格は良いとして、VALUESTARの「E」が抜けている辺りも良く有る事としてスルーしても、チップセットのMobile Intel H61Expressとは何なのか。

H61はデスクトップ用でモバイルでは無かろうと思ったけれど、私の記憶よりASCIIの方が正しい気がしたので、一応インテル様の御公式ページを見ると

intel-chipset-6series-official.jpg

やはりモバイルではございません。

ASCIIが焦っているかのような混乱具合。実際は焦っても混乱もしていないかも知れないけれど、この時点でIvy Bridgeとインテル6シリーズの組合せになっており、ざわざわして良い所。意味不明失礼。

パーツの組合せも意味が分からない為、素直にNEC公式より。

121ware.com > デスクトップPC > VALUESTAR L
http://121ware.com/navigate/products/pc/122q/05/valuestar/vsl/spec/index.html

主な仕様を引かせてもらいます。

型名:VL750/HS(型番:PC-VL750HS)

  • OS:Windows7 Home Premium 64ビット
  • CPU:Core i7-3770S(3.1~3.9GHz、4コア/HT対応、8MB)
  • マザー:インテル H61 Express
  • メモリ:8GB(4GBx2PC3-12800 SDRAM)※スロット空き0
  • グラボ:GeForce 435M(VRAM 1GB+メインメモリから最大3GB共用)
  • ストレージ:HDD 2TB(SATA、5400rpm)
  • 光学ドライブ:ブルーレイ読み書き対応
  • その他:USB3.0x2/2.0x6、HDMI/DVI出力、カードリーダー など
  • モニタ:23型フルHD光沢ワイド液晶
  • ソフト:Microsoft Office Home and Business 2010

ケースは高さ34cmくらいのスリム、電源容量は不明。キーボードとマウスが付属している御様子。

21万円なら3Dに対応したり、地デジチューナー搭載でリモコンが付いているかと想像したけれど無し。

この構成には妙な箇所がいくつか有り、一般的なPCユーザなら気にしないのかも知れないけれど、BTOパソコン変態や自作PCユーザなら「え?」が数ヶ所有りましょう。

おそらくタレコミしてくれた人もそれに気付き送信されたと推測。私が見ただけでも5つくらい「?」が出る仕様。

Ivy Bridge上位CPUとインテル6シリーズ最下位マザーの組合せ

インテル6シリーズはIvy Bridgeの前、第2世代Core iシリーズから使われている、簡単に言えば旧シリーズになるチップセット。Ivy Bridgeはインテル7シリーズで機能や性能が発揮されるはずでは有りますが何故敢えて6なのか。

拡張や機能を気にしない、使わないから良いのだろうけれど、H61は6シリーズの中でも最も安い物で、スリムケースの中にパーツがぎっしり詰まった設計。

  • メモリ:2スロット中2スロット使用し空き0
  • 拡張:グラボでPCI-Ex16、USB3.0でPCI-Ex1を使用し空き0
  • 5インチ:ブルーレイx1で空き0
  • 3.5インチ(オープン):カードリーダーx1で空き0
  • 3.5インチ(シャドウ):HDDx1で空き0

増設や改造前提では無いメーカーPCなので問題は無いけれど、詰め過ぎてエアフローをどう考えているか不安になるのは私だけという事にしておきましょうか。

メモリのPC3-12800は本当に1600MHzで動作するのか?

インテル6シリーズまでのマザーボードは一般的にPC3-10600(1333MHz)が上限で、自作PC用のマザーボードでは一部上限がかなり上になっておりますが、本当にH61でPC3-12800になるのでしょうか。

NECが「PC3-12800対応」と書いているのだから信用するしか無く、体感で10600との違いは判らないとは思うものの、不安なら店頭展示のPCにCPU-Z入りUSBメモリ棒など挿して確認してみましょう。私はそこまでやらない。

モバイル(主にノート)用のビデオカードを搭載する理由が不明

搭載されているGeForce 435Mは主にノート用。デスクトップとは言え、マザーボードに直接挿さるよう設計されているのかと思ったけれど、PCI Expressx16と記載が有り、普通に増設されている御様子。

性能としては私が以前とりあえずで購入した安物、6千円くらいのGT430と同程度。Core i7 3770Sの内蔵グラフィックはインテルHD~4000になっており、私に言わせると無駄に故障する箇所を増やしている印象。ちなみに切替は無いようなので、CPUの内蔵グラフィックが無駄。

大容量HDDの2TBは良いとしてもDドライブの空きが約65GB

仕様より。数値は左が総容量、右が空き容量。

  • Cドライブ:約1775GB/約1727GB
  • Dドライブ:約65GB/約65GB

実際に起動して見なければ判らないけれど、Dドライブの意味が解らない。リカバリ用にパーティションを分けているのでしょうか。Dドライブが有る理由が不明。

USB3.0の2本はPCI Express x1に拡張ボードを増設して対応

USB3.0は最大(理論値)5Gbpsが特長とされるインターフェイス。インテル7シリーズからはインテルがチップセットでUSB3.0に対応したとの事。

しかし、チップセットはH61。省電力CPUでグラボ増設、更にUSB3.0用ボード増設。矛盾している気がするけれど「仕様です(キリッ」で、NEC信者の皆様は御納得されるのでしょうな。

 

NECパソコンの新製品がどのくらい高額か価格を比較

量産系ならBTOパソコンは自作PCより安くなるという解説は過去に何度もやったけれど、NECがどのくらい高いかは、一体型やノートが多く滅多に出来なかったので今回はやってみましょう。

市販の単品パーツ最安の相場で付けて参ります。2012年5月現在。

  • OS:Windows7 Home Premium 64ビット・・12千円※DSP版換算
  • CPU:Core i7-3770S・・27千円※BOX
  • マザー:インテル H61 Express・・5千円
  • メモリ:8GB(4GBx2、PC3-12800)・・3千円※1600円x2枚
  • グラボ:GeForce 435M・・6千円※市販単品無くGT430に置換
  • ストレージ:HDD 2TB(SATA、5400rpm)・・9千円
  • 光学ドライブ:ブルーレイ読み書き対応・・13千円※XL対応
  • 拡張:USB3.0x2ボード・・2千円
  • その他:カードリーダー、キーボード、マウス・・5千円※合計で
  • モニタ:23型フルHD光沢ワイド液晶・・20千円
  • ソフト:MSオフィス Home and~2010・・20千円※カスタマイズ価格
  • ケース/電源・・10千円

総額は約13万2千円。

その他から下の項目は価格を甘くしている(NEC有利になるよう書いた)ので、もし自作でやるなら送料は別として12万円台で揃うレベル。

家電量販店の店頭へ突撃し、店員の頬を札束で叩ける人以外は3~4ヶ月待ってみましょう。過去の例に沿うと12万円前後まで落ちるはず。

モニタを2万円、オフィスを2万円にしているので4万円を引くと、PC本体は約8万円の価値。自作PCユーザが8万円で上記の構成をやるかと言えばネタ以外では誰もやらないでしょう。

そのくらい凄い仕様。

 

NEC2012年夏モデル「VALUESTAR L」が凄い(まとめ)

細かく書き過ぎたので、どこがどうおかしいのか改善した方が良いと思う箇所を妄想し2通りに分けると。

  • CPUと内蔵GPUの性能が無駄なのでSandyBridgeのi5辺りに変更
  • CPU据置ならグラボ不要、チップセットはインテル7シリーズへ

前者をやるとNECの新製品、夏モデルとして矛盾しており、どう見ても2011年秋冬以前の内容になるので無理でしょうな。

後者が正解と思うものの、なぜ今回のような構成になっているか予想すると、H61やGF435Mの在庫が余っており、メモリは(PC3-10600動作と仮定すると)PC-12800へ切り替え済で10600の在庫が少ないとか。

今回の構成は多少PCに詳しかったり、パソコンの使い方としての上級者では解らない妙な組合せ。私が何を言っているのか解らない場合は、お近くのハードウェアオタクに聞いてみましょう。

動いて使えるなら良いと思うので問題は無いけれど、自作PCユーザ視点で見ると意味不明なので、どうしてもNECの新製品が良いと思い込めなければ避けた方がよろしいかと。

私から見ると、Sandy BridgeからIvy Bridgeへ乗り換え途中の自作PCユーザが、余ったパーツを付けて遊んでいるようにしか見えない。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

お知らせ


Windows 7サポート終了は2020年1月14日

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。