レノボ「Erazer X700」が本当のゲーム用パソコンか?

2013年3月16日

レノボが日本でもゲームPC市場に参戦。

レノボは元がIBMブランドのためか、個人向けならノートPCの知名度が高く根強いファンが多め。私は直販サイトでの売り方が気に入らない為、どちらかと言えば嫌いなメーカーなものの、今回のゲームPCは上手いと思う。

企画や考え方が良い意味で日本離れしております。

レノボから依頼の広告などでは無く勝手な感想文。

 

レノボ・ジャパンがゲーミングPC「Erazer X700」発売

製品発表会の記事はこちら。

製品ページより、イメージを引かせてもらいます。

Erazer-X700-front.jpg

DELLのAlienwareを彷彿とさせる妙なデザイン。デルは米国、レノボは中国。いずれも世界規模で販売している為、デザインはその流れなのでしょう。

Game Watchより仕様を引かせてもらいます。

  • CPU     Core i7-3820
  • チップセット     インテル X79 Express
  • メインメモリ     8GB(4GB×2、PC3-12800)、最大16GB(空き2)
  • ビデオカード     NVIDIA GeForce GTX 660(ビデオメモリ1.5GB
  • HDD     1TB(7,200rpm)
  • 光学ドライブ     DVDスーパーマルチ
  • OS     Windows 8 64bit
  • 外寸     210×475×455mm
  • 重量     約18.5kg

これで実売価格17万円前後との事。

ケースが5万円くらいするのかと思ったけれど、簡易水冷や電飾、オーバークロックボタンなど特徴有り。

そしてレノボなので二重価格のような値引き表示や、クーポン祭りを開催し、実際には更に安くなると予想。

またこのパターンかとスルーしそうになったけれど、写真を眺めつつ本文を読み進めると、ゲームPCとして発想が新しかったり上手いと思ったので次で。

 

レノボのゲームPCの上手さ5つと難点1セット

利点と思った5つの後、難点でケチを付けておきましょう。

1.BTOカスタマイズには対応しない

当初は「しないのかよ」と思ったけれど、これは逆に利点と思う。その理由は、PCメーカーのゲームPCは、自作PCや改造出来るユーザ向けでは無い為。

私以上にマニアックな人なら、ワンズやタケオネでカスタマイズが鉄板かも知れないけれど、私未満のPC変態では無い一般PCユーザはカスタマイズが判り難い。

例としてグラボ(ビデオカード)の選択肢がこうだった場合。

  • GeForce GT640・・(標準)
  • GeForce GTX660・・プラス2万
  • GeForce Titan・・プラス12万

予算と目的から考えると2番を選択する人が多いと思うけれど、型番を見ても分からなければGT640にしたり、金が有るなら無駄にTitanを選ぼうとし迷うかも知れない。

BTOパソコンで最もコストパフォーマンスの良さが発揮されるのは標準構成。ゲームPCなのにカスタマイズを捨てているのでは無く、ゲームPCだからカスタマイズを切り捨てた、そう考えると納得出来ましょう。

出来ない人は自作PCがお勧め。

2.「オーバークロックボタン」を搭載

最初見た時に笑ってしてしまったoverclock(以下OC)ボタン。

erazer-x700-oc-btn.jpg

OCはBIOS設定からクロックを上げつつメモリや電圧を調整し、と思ったけれど、1で書いたように自作出来ない(しない)ユーザ向けのPC。

分り易いボタンでOC可能となっており、ソフトウェア制御と思われ、ゲーム中に切り替え出来るならスーパーチャージャーとかターボがボタンになったような面白い発想。

CPUをOCして影響するゲームが多いかは疑問なものの、ゲーム以外で「今から動画をエンコードするからブースト」とか他の用途でも使い道が有りそう。

3.一機種で複数のゲーム推奨に対応

国内の量産系BTO PCメーカーでは、宣伝がてらニュースリリースを何度も出したいのかゲーム毎に複数機種を増殖させておりますが、レノボはErazer X700で今のところ3タイトルの推奨を取得。

  • バイオハザード6(カプコン)
  • コール オブ デューティ ブラックオプス(スクエニ)
  • シムシティ(EA)

カプコンの新作で話題性を作り、高性能グラフィック機能を要するシムシティにも対応。スクエニのコール~は知らない。

消費者視点で見るとやはり分り易く、ゲームタイトルから推奨PCを探し、更に何種類も見せられた後にカスタマイズで悩む、という事も無いでしょう。

考え方を変えると、本当にゲーマーならバイオとコールとシムシティと、など複数同時進行も有り得る為、そういう意味でも分り易い。

4.PCケース内設計が理に適っている

これまた見た瞬間は馬鹿にしてしまった内部の様子。

Erazer-X700-inner.jpg

写真が上下逆なのかと思ったけれど、上手く出来ております。

右下にCPUが有り、すぐ横は簡易水冷のラジエータがケース背面へ。ここでCPUが冷えて熱は外へ。空冷のように周囲、特に上方へ熱風を撒き散らさない為、この場所で合っていると思う。

グラボは中段で、その上に電源ユニット。一般的なPCケースで電源が上に有るなら、グラボの熱風は下へ噴出され、そこから行き場が無くなる構造。これも解決しております。

ケース前面も上手いと思う。

erazer-x700-front-panel.jpg

見た目重視で隠す為にこうなったのだろうとは思うけれど、カードリーダーや光学ドライブは頻繁に使う物では無いとするなら、ホコリなどのゴミよけになっておりましょう。

掃除が楽になるのは良い事。

5.ゲームPCへの考え方が正しい(と思う)

Game Watchの本文を読み要点を5つ。

  1. オーバークロックしたままではPC寿命に関わる
  2. 静音のために独自(と思われる)簡易水冷方式
  3. マウスやキーボードなどはサードパーティ任せ
  4. カプコン、スクエニと組みつつ最新のシムシティ
  5. NVIDIAと連携しAMDには浮気をしないご様子

OCボタンは単なる自慢ギミックでは無く、寿命を考えて。静音に関しては、Erazer X700を4台並べても動作しているか判らないほど静音との事。

マウスなどは安物の妙な物を付けると購入ユーザがそれを使ってしまう、という気遣いなら粋(いき)な提案。4は上で書いたので省略し、レノボはNVIDIAを味方に、という事はNVIDIAもレノボに対して協力的にならざるをえない。

個人的にはレノボ直販の価格表記のインチキさ加減にあきれて嫌っておりましたが、やや見直した次第。

約17万円でグラボはGTX660、しかも逆向き

価格が馬鹿高い以外に気になるのはこれ。

erazer-x700-gtx660.jpg

ファンが上を向いているけれど消耗しないのか。更にホコリが溜まったり積もり易くもなると思うけれど大丈夫なのか。

まさかPCメーカーがそれを考えずケースを設計するとは思えないけれど、この形はファンレス用と思っていたので気になった点。

 

海外のゲーム仕様は日本から見るとやけくそ

3つ例を出してみましょう。1つ目は検索で適当に掛かったこちら。

gamepc-com-xeon.jpg

source:GamePC - 16-Core 512-GB DDR3-1600 Maximum PC Workstation

CPUにXeon2個、普通にグラボが2枚刺さっており、他の機種はCPUは普通に1つなもののグラボ4枚など特盛もございます。

ハデさなら数年前に知ったiBUYPOWER。リンク先のページは音が出るので注意。画像右上のスピーカーマークをクリックで消音可。

ibuypower-gamepc.jpg

source:iBUYPOWER Introducing Erebus Series - Custom Liquid Cooling System

PC本体以外なら、香港で発表されたこれがやばい。

titan-innovision-937mhz-oc.jpg

source:InnoVISION、コアクロック937MHzの水冷GeForce GTX TITAN - PC Watch

ファンを省略すると薄いですな。これが何かを引用。

香港InnoVISIONは12日(現地時間)、水冷式冷却機構を搭載したGeForce GTX TITAN「Ichill GTX Titan Accelero Hybrid」を発表

Titanは日本で現在13万円くらいする超高性能グラボ。それを簡易水冷セットにしておられます。日本で発売されるかは不明。

おそらく取り扱う店舗がビビって入らないと思うけれど、BTOパソコンでやってくれるとしたら本命はオリオスペック、大穴でドスパラくらい。

 

ゲームPC市場はどの程度大きいのか?(まとめ)

一例では、私は元ゲーマーでPCでもやらかしており、当時はGeForce6600というグラボを搭載しておりました。が、それはサイコムPCで最初から載っていたのでは無く、旧PCからの流用。

当時は自作P出来なかったけれどグラボの差し替えは抜いて挿すだけなのでやっておりました。メモリなども簡単に換装出来てしまう為、全体が高性能なパソコンは必要が無かったという。

これさえ出来ない(しない)人がゲームPCというカテゴリで大金をはたくのだろうと思うけれど、PCメーカーが気合と時間を使ってまでゲームPCという市場へ力を入れるものなのか。

レノボの場合は数有る中の1カテゴリと思うけれど、フェイスのようにゲームPCに特化というやり方は生き残る事が出来るのか疑問。

Windows8のせいでPC市場全体が冷え込み初めているのは判るけれど、ゲームPCへ逃げているように見えるわけで、それは焼け石に水では無かろうかと。

想像しても始まらず終わらない為、現在やっているPCメーカー知名度調査が終わり次第、ゲームPCの需要調査を初めてみましょうか。

予定では3月下旬から4月上旬より、全ブログ記事の下部と、全ページ右上からのリンクでアンケートをやり始めるので暇なら是非ご協力あれ。

話を戻すとレノボのゲームPCは上手い、けれど高額。しかし、単に高いだけのAlienware(DELL)とは違うと感じており、妙なケースや構造が気に入ったなら選択肢に入れても良いかも知れない。


公開前追記:昨日から販売開始。

erazer-x700-lenovo-official.jpg

いきなり15万円まで値下がっているけれど、打ち消し線が無く個人的に好感度アップ。次はクーポン待ちですな。

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。