最近の高性能なBTOパソコン4種類の何が凄いかを解説

2013年5月15日

最近、やたらと高性能BTOパソコンのリリースが多め。

犯人はユニットコム系(特にツートップやフェイス)が本気を出しており、月にいくつものプレスリリースが放流される為。今月見た特徴的な高性能BTOパソコン4種類をピックアップし、何がどう凄いのか解説して参ります。

PC初心者向け、意味不明になった時は全部飛ばし最後のまとめをどうぞ。

最近の高性能なBTOパソコン4種類

CPUにXeonを2個載せたクリエイター用ワークステーション

今年からのツートップは企業向けやプロユースのPCを展開中。

ツートップより、プロ仕様のミドルタワー・ワークステーション|ユニットコム
http://www.news2u.net/releases/111310

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ツートップはパソコン工房と同じ会社のBTOパソコンメーカー。ミドルタワーとは一般的なデスクトップPCで一番大きなケース。

ワークステーションは、簡単にいうと一般向けとは言えない信頼性と価格の高いパーツの組合せで構成されたPC。

本文より引用。

インテル Xeon プロセッサー を デュアル ( 2-way ) で搭載。最大 16コア・32スレッド の同時実行が可能

Xeon(ジーオン)は一般向けのCore iシリーズと性能が同じでもマザーボードなどとの組合せで安定性が高いCPUで、例としてメモリはエラー訂正機能の有る物と組合せられるなど。

デュアルで搭載は単純に2個載っているという意味で、最大8コア16スレッド同時処理できるCPUが2つという事。

同時に色々なアプリケーションを動作しても遅くならない(かも知れない)。コアやスレッド以外、CPU内の記憶容量やデータ転送の幅も単純に2倍とはならないと思うけれど高性能には違い無し。

高性能な高級パーツが載っている為、価格も当然高額になり、性能低めな機種でも30万円を超え、最高性能になると約80万円。

PC自作が趣味とかそんな暇が有るクリエイターや研究所担当者が多いとは思えず、そこへのピンポイントな提案。

CPUをオーバークロックで4.6GHzにしたゲーム用PC

オーバークロックワークス(以下、OCW)は秋葉原のPCマニア向けショップ。

OVERCLOCK WORKS、4.6GHzオーバークロック済PC - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1305/07/news039.html

OCW-GAMING-for-1155-GA-S-Mini.jpg

OCWは無音PCや水冷、海外からの輸入パーツを採用するなど、安さにはこだわらない人向けの構成が多めというかそういう物ばかり。

今回の製品は、小型な割に高性能を目指して作られた物で、高性能なCPUをオーバークロック(以下、OC)で性能を更に上げ、発熱を抑える為に水冷クーラーを搭載。

ケースを小さくすると放熱性能の高い大きなパーツが物理的に入らなくなり、全体的にケース内のパーツの密集度が上がり冷却が難しくなるけれど、見た目にもこだわりつつ高性能に。

クロック周波数4.6GHzがどのくらい凄いかは、現在一般的に出ている高性能CPUの上限が4GHzを超えるものが皆無で、インテルと一応競合しているAMDというメーカーが2012年に4.2GHzで市販し話題になった程度。

以前、レノボから簡単にOC出来るデスクトップを借りたので、その時の比較グラフを参考に。

superpi-i7-3820-oc.gif

図は円周率計算の比較で、完了するまでの時間、単位は秒。3.8GHzを4.3GHzにすると13~15%くらい処理速度が上がっております。

アプリケーションの動作は、実際にはコアやスレッド数なども関係する為、高クロックの方が高性能とは一概には言えないものの、OCWのPCの型番には「GAMING」の文字が入っており、そのまんまゲーム用という提案かと。

先に出た、ツートップのクリエイターや研究用ならコアやスレッド数が重視されクロックは低めでも良いかも知れないけれど、ゲーム用ならその1つを動かす為なので高クロックが有利、という事でしょうな。

価格は、ショップ直々のOC設定、水冷クーラー、小型筐体などの価値を含めて18~24万円。私には理解出来ないけれど、魅力を感じるゲーマーも居られましょう。

SSDを8本搭載しRAID0構成にした爆速ストレージモデル

ドスパラは久々にネタPCを展開。

ドスパラ、SSD×8基でRAID-0構成の爆速ストレージモデル - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1305/10/news059.html

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SSDはHDDより高速なストレージ(SSDやHDDのような記憶装置全般の事)で、それを8台載せているだけでは無く、RAID0(レイド・ゼロ)という特殊な接続方法で更に高速化。

簡単にいうと8台のSSDが合体しているような感じで容量は8倍、1本128GBなので約1TB。RAID0はストライピングという方式で、この場合は8本のSSDへ分散してデータの読み書きをする為、8倍までは行かないものの高速化。

転送速度はシーケンシャルリード時で“3000Mバイト/秒”超を実現した、としている。

最近の高性能SSDのシーケンシャル・リード(連続・読込)速度が500MB/秒前後なので約6倍。HDDと比較すると15~30倍くらい高速。

但し、RAID0は1台のストレージが故障するとデータは吹き飛び、8台なら故障率は単純に8倍になるので速度自慢の宣伝用ネタPCでしょう。

価格の約40万円は高性能な上にSSDを8本も搭載しており、実売最安6万円もするRAIDカードを搭載している為、にしても高過ぎる気がするので売る気は無さそうと見ております。

元PCパーツショップ店員M氏が欲しい高性能PC2機種

ラストは自他共に認められると思う、秋葉原の元名物店員M氏が構成を考えたらしいBTOパソコン。

フェイスより、元PCパーツショップ店員M氏が欲しいPC発売|ユニットコム
http://www.news2u.net/releases/111400?ref=rss

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どこにこだわられていると思うか、安い方(約13万円)のモデルより想像しつつ仕様を引かせてもらいます。

  • OS:Windows 7 Home Premium 64ビット 正規版 ※SP1適応済み
  • プロセッサー:Intel Core i5-3570プロセッサー(4コア/ 3.4GHz:TB時最大3.8GHz/L3=6MB/TDP77W/VT対応)
  • マザーボード:インテル B75チップセット搭載 MSI B75A-G43 GAMING
  • メモリ:Centurymicro PC12800 DDR3 8GB 1600MHz (4GBx2)
  • グラフィック:インテル CPU内蔵グラフィック
  • HDD : 2TB 16MB 7200rpm 6Gb/s対応
  • 光学式ドライブ: DVDスーパーマルチドライブ
  • 電源: 400W OWLTECH AURUM AU-400

メモリと電源はメーカーへのこだわりと思われ、一般的にPCマニアから評価の高い物が採用されております。

プロセッサ(CPU)は価格を抑えつつも高クロックなCore i5が載っており、ストレージはコストパフォーマンスの高い2TBが搭載。

マザーボードのB75、WindowsがHome~、ビデオカード無し、になっている点は標準構成での価格を抑えたのでしょう。

マザーボードが下位シリーズの理由は、BTOパソコンでは無改造前提なので機能を重視しない為。他のパーツは、やはりBTOパソコンなので、性能や容量を上げたいならカスタマイズでパーツ変更しろという事。

私なら13万円もするならSSD+HDDにすると思いつつカスタマイズページを見ていると、リリース記事のSSDが抜けていた件。

マニアな兄貴達から好評なプレクスター製品が搭載。

  • PLEXTOR PX-128M5P SSD M5 Proシリーズ 128GB SATA6Gb/s

私はパーツのメーカーにこだわりが無く、その辺りの価値観は分からないけれど、高性能CPU+高速SSD+大容量HDD+安いマザー、この組合せはBTOパソコンの標準構成として上手いと思う。

ちなみに関係無いけれどここまでOSは全てWindows7。パソコンの性能や機能が判る人は8を選ばないとメーカー側も判っていると推測。

 

「性能のアピール」か「用途への提案」の違い(まとめ)

BTO PCメーカーやショップのニュースリリースは2通り有り、性能や構成のバランスを見せているか、用途に対して提案しているか。

  • ツートップ・・研究やクリエイター用なので用途
  • M氏構成PC・・性能やパーツへのこだわりで展開
  • OCワークス・・高性能、かつ型番にGamingと有りゲーム用

特殊な物がドスパラで、爆速ストレージは一見性能アピールに見えるけれど、「ドスパラならこのような爆速ストレージPCも生産出来る」と自社の宣伝が目的と思われ買う物では無し。このような構成は自作PCで遊ぶもの。

話を戻すと、性能や構成が良く解らないなら提案型へ乗れば良く、判るなら性能自慢PCを判断すれば良いという2種類。

質問掲示板や2chまとめで時々「パーツに詳しくないからBTOパソコンはやめた方が良いか」などと書かれておりますが、無理と回答している人は小規模ショップの組立代行風BTOは厳しいという意味で、量産系はむしろPC初心者向け。

富士通などの大手メーカーは提案型で、20万円近いPCは何でも出来るよう機能満載にしているけれど、ブルーレイ書込やWiMAXなど使わなければ無駄。高性能CPUやグラボを載せてfacebookを編集する程度ならオーバースペックでやはり無駄。

何が言いたいかまとめると、量産系BTOパソコンの選び方は

  1. ゲーム、クリエイター、動画編集、トレーダー、研究などは提案へ
  2. パーツの性能や意味が分かるなら仕様を見て性能から判断
  3. 特に決まった用途が無く高性能が不要と思うなら予算次第で

これら3つになると思われ、例として私の場合は1では無く2と3に該当。高性能が必要になる用途は無くパーツにもこだわらない為、2は消えて予算次第に。

最近のパソコンは数年前と比較し何でも高性能なので、小型の安いノートや3万円を切るデスクトップでも無ければ性能や容量不足で困る事は無いでしょう。

PC選びの優先順は、用途>性能>予算。

用途不明で性能にこだわり無ければ予算から考える手も有りかも知れないけれど、用途だけははっきりさせた方が良いと思う。


性能などが良く分からず質問掲示板での購入相談時に良いと思う例。

  1. 用途・・MSオフィス2010(エクセルとワードのみ)、ラベルマイティ13、フォトショップエレメンツ11、筆まめ23、その他は音楽鑑賞やYouTube、インターネットなど <何に利用するPCか詳しく
  2. 性能・・CPUが何かも分からないレベル、ノート希望 <正直に
  3. 予算・・できるだけ安く、20万円は超えたくない <上限が重要

このように用途さえ詳しく書けば、機種(型番)指定の回答や、CPUはCore i3~i5でメモリは4~8GBでHDD容量は今使っているPCで見ろ、この用途なら20万円も要らないしノートなら10万円以下で良い、などと返って来るはず。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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Windows 7サポート終了は2020年1月14日

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ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。