毎年恒例?2016年春の超高性能ゲーミングノートPC祭り

2016年3月11日

高性能どころでは無い超高性能。

私の記憶が確かなら、毎年この時期になると暖かさのせいか一部メーカーが売る気有るのか疑えるノートPCを発売。今回はマウス、パソコン工房、ASUS、MSIよりマジキチ仕様で5機種もリリース。

どの程度狂っているのか適当に見て参りましょう。

Core i7-6700K+GTX 980仕様のデスクトップPC

こちらのデスクトップPCを基準にしましょうか。敢えて空冷にて。

MASTERPIECE-i1470GA2

CPUが4万円強、グラボ(ビデオカード)は6~8万円級なので20万円くらい行ってしまうのでしょう。

他のパーツ代を想像すると自作より高額な気がするかも知れないけれど、このクラスになると変なマザーボードを使うわけには行かず、ケースもオリジナルとはいえ剛性やエアフローにも気を使った良い物が採用されるので高額化するもの。

「え?ノートPCの話では?」と思ったなら合っております。i7-6700とかGTX 980と言われても良く分からない人用の前置き。これらデスクトップPC用のCPUとグラボなのでお間違い無きよう。

 

2016年春の超高性能ゲーミングノートPC祭り

間違っているメーカー各社の新製品を5種類。せっかくなので最安では無く最上位機種で見て参りましょう。価格は税別おおよそにて。

マウス:Core i7-6700KとGTX 980搭載(45万円)

NEXTGEAR-NOTE-i71000

source:マウス、デスクトップ向けCPUとGPUを搭載したゲーミングノート - PC Watch

モバイル用のGTX 980Mでは無くデスクトップ用のGTX 980搭載。

下のモデルにi7-6700が有り、最上位はK付になっているので一見オーバークロック用に見えるけれど、それ以前に性能差がございます。

  • Core i7-6700(3.4-4.0GHz、4コア/HT、8MB、TDP65W)
  • Core i7-6700K4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB、TDP91W

もちろんデスクトップPC用で有りK付の方はTDP91Wだけれども、サーマルソリューション仕様とやらが130Wなので130W用のCPUクーラーが必要。

以前、アスキーのCPUクーラー最強王座決定戦の記事内で出たようにCore i7-4790Kの付属クーラーでは冷えずにオーバーヒートするという熱いやつ。ノートPCのクーラーごときで本当に大丈夫なのだろうか。

その他、チップセットもデスクトップと同じZ170、64GB分のメモリはノート用のSO-DIMM、ストレージはM.2 SSDx2本をRAID0+HDD 2TB搭載しているという無茶さ加減が呆然ポイント。

パソコン工房:Core i7-6700KとGTX 980搭載(33万円)

Lev-17FG098-xx-VE

source:LEVEL∞、GTX 980/Skylake搭載のゲーミングノート - PC Watch

同じ時期にMCJ傘下のパソコン工房がマウスと似たような物を出した為、「ベアボーン(ノートPC本体部分)を共同で仕入れたのか上手いな。」と思いきや、見た目から違っており別物。

ヒンジ(キーボードとモニタの接続部分)を見ると分かり易い、液晶の両側が欠けているデザインは似ているけれど明らかに違うベア。

中身はだいたい同じで、i7-6700K、GTX 980、Z170チップセット。こちらがマウスより12万円くらい安い理由はストレージが500GBのHDDとか、メモリが8GBに抑えられている為。

マウスの方はこれ以上カスタマイズ出来ないほど高性能になっているところ、パソコン工房はまずストレージをSSDへ変更するところから、という違い。

カスタマイズしてみると、

  • メモリ:32GB
  • ストレージ1:M.2 SSD 512GB
  • ストレージ2:M.2 SSD 512GB
  • ストレージ3:HDD 1TB

この時点で50万円突破したので盛るなら最初からマウスが割安。

マウス:Core i7-6700KとGTX 980MをSLIで搭載(55万円)

NEXTGEAR-NOTE-i71101

source:「NEXTGEAR-NOTE i71101」徹底検証 (1/3) - ITmedia

これはパソコン工房とベア同じかも知れない。分解写真を見るとGTX 980かGTX 980Mx2枚かの差で、ヒートパイプの本数が1か2かの違いしか無し。

構成はここまでと同じくi7-6700K搭載で、最初に出たマウスの仕様からグラボを変更しモバイル用のGTX 980Mになった程度。と思いきや、こいつ4K解像度らしく、同じメーカーの似たベアなだけでパソコン工房とは別物ですな。

リンク先の検証記事は後半でベンチマークとかしているけれど、ただのデスクトップPCと思う程度。ゲームのベンチも有ったので、SLIがどのゲームで有効なのか見るなら3ページ目をどうぞ。

MSI:Core i7-6820HKとGTX 980をSLIで搭載(66万円)

GT80S-6QF

source:エムエスアイ、GeForce GTX 980をSLIで搭載したゲーミングノート - PC Watch

ここまで来ると笑いを通り越して呆れるレベル。

モバイルでは無いGTX 980を2枚搭載したSLI仕様。いくら何でも無茶だろうと思えばCPUがやや性能を落とされております。6700Kとの比較。

  • Core i7-6700K(4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB、TDP91W)
  • Core i7-6820HK2.7-3.6GHz、4コア/HT、8MB、TDP45W

HKとは何だ?と思い詳細を見るとBGA1440になっていたのでノート用、マザーボードへハンダ付けされている仕様。

なぜ6700Kにしなかったかの理由は2つと見ており、1つは冷却に自信が無かった、2つ目はACアダプタのワット数がモンスターになり過ぎて無理だった。

いくらGTX 980が省電力になったとは言えそこはデスクトップ用。リファレンスのTDPは165Wなので2枚搭載すると330Wとなり、ここに91Wを乗せると421Wになるので500WクラスのAC電源が必要。

しかしMSIの公式で仕様を見て来ると、ACアダプタは330Wとなっており不思議な容量。ノートに搭載する為にNVIDIAがグラボいじっているのだろうか。

特徴は18.4型という17型どころでは無い大型モニタ。そしてノートにしては珍しい、キーボードがメカニカルのCherry MX茶軸という豪華仕様。ゲームにメカニカルが必要なのかは私はPCゲーマーでは無いので不明。

ASUS:Core i7-6820HKとGTX 980の水冷仕様(55万円)

ROG-GX700VO

source:ASCII.jp:巨大水冷ユニットで冷やす「ノートPC」がASUSから爆誕

まさかのノートで水冷。意味も理由も解らない。

CPUはMSIと同じ、グラボは1枚になったという説明が全然頭に入って来ない異様な見た目となっており、このまんま移動出来るのか?と思いきや、何と外れるそうな。そりゃそうだとも思った。

どこが意外かは水冷という液体を循環させている点を想像すると分かる、人間で言うと心臓が外に有るようなもので、取り外すと冷却液が駄々漏れになってしまう。

しかしそこはさすがパソコン工場なので漏れるような構造にはなっておらず、専用のスーツケースまで付いており、4.8kgの水冷ユニットと3.6kgのPC本体の合計8.4kgを手軽にモバイル可能。

ACアダプタは水冷用と本体用の2つ。本体はバッテリ付なので良いとしても、水冷側の配線に脚を引っ掛けてコンセントから抜けたとか怖いですな。

停電したらどうなるのか見てみたい。

 

コンセプトモデルか?売り物として有りなのか?(まとめ)

今回のようなモンスターPCとか称されるノートは、メーカーが「我が社はこんな事も出来る(キリッ」という、やってみただけで売る気は無いのだろうと思うのだけれども、売れなければ数十万円分の在庫が残り数年でゴミになるので1台も売れないとは思えない。

海外ではノートPCでゲーミングは珍しくは無く、友達とPCゲームする際はノートPCと一緒に自宅まで行くというスタイルも普通。ASUSやMSIは海外で売れば良いけれど、マウスやパソコン工房、今回は無かったけれどドスパラなどはどうするのか。

という事は買う人が実在するのでしょうな、このように。

結論を先に言ってしまうとパソコン工房でBTOゲーミングノートを注文したのだが、少しばかりハイになっていたためか考えなしに超ハイエンドなスペックで注文してしまったのだ。結果、なんと最終合計が437,337円というとんでもない価格になってしまった。

source:デスクトップを凌駕するLEVEL∞のゲーミングノートを購入 - PC Watch

売れるわけ無い、買う人が居るわけ無いと感じるのは自分がそう思うだけで、例として数千万円する最高時速300km/h出る爆音の外車を実用性より趣味で買う人も居るわけで。

ノートPCの割に質量がクソ重く、電気代食う上に爆音と爆熱、そして価格は普通のゲームPC2~3台買えそうな高額商品。それでも「これだ」と判断するゲーマーが居るのかと。

通常のPC選びが性能や価格を比較しつつ決めるところ、モンスターな方はパソコンというよりプレステ4をピンポイントで買うような感覚、他の機種と比較しないのだと思う。

ちなみにこういう間抜けな記事にはご注意有れ。

17.3インチの超大画面ノートPCが、デスクトップPCをオワコンにする時代がやってきた

source:17.3インチの超大画面ノートPCでデスクトップがなくなる可能性 - ライブドアニュース

ITライフハックの馬鹿化は止まりませんな。

社長のドラ息子が入学祝いでプレゼントされるとか、プロゲーマーを目指すので常時手元に超高性能ゲームPCが無ければ困る人には最適。もちろん私は半額でも要らない。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(4)

50万円前後のPC買ってまでやりたいことを聞いてみたいw

>4.8kgの水冷ユニットと3.6kgのPC本体の合計8.4kgを手軽にモバイル可能。

軽く筋トレですなw

>ASUS:Core i7-6820HKとGTX 980の水冷仕様(55万円)

後ろに、こんな瘤ぶら下げるなら、素直にセパレートデスクトップ買おうと思うのは
凡人の所為か? 芸術品にみえました!

>毎年この時期になると
入学祝い、進学祝い、就職祝い、でしょうか。
普段は売れなくても、この時期なら売れることがあるんでしょうかね。

>キーボードがメカニカルのCherry MX茶軸という豪華仕様。
パンタグラフにはどうも馴染めませんので、ノートでメカニカルはちょっと打ってみたいかも。買いませんが。

>まさかのノートで水冷。意味も理由も解らない。
これはノートというのだろうか?w もはやノートですら無いと思うがw

>専用のスーツケースまで付いており
デスクトップが運べると思うんです。(いいぞもっとやr

>実用性より趣味で買う人も居る
購入すること、所有すること、それら自体が目的の人も居るでしょう。
何に使うか、は関係ない。彼らにとってそれは道具ではありませんからw
まぁ、それが趣味ですし。

>こういう間抜けな記事にはご注意
>超大画面ノートPCが、デスクトップPCをオワコンにする
>ITライフハックの馬鹿化は止まりません
ITライフハック、テメーがオワコンだw

>社長のドラ息子
6ポケットという言葉もありますし、ドラじゃなくても買い与えられるのかもしれませんね。
http://m-words.jp/w/6%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88.html

>Core i7-6700K+GTX 980仕様のデスクトップPC
この仕様でストレージにHDDを採用は驚き。個人的には「ゴールドモデル」なら、電源は80PLUSのGOLDを採用して欲しかったところ。

>モバイル用のGTX 980Mでは無くデスクトップ用のGTX 980搭載
仕様を見ると、マウス機もパソコン工房機もビデオメモリは「8GB」とありますから、何かしらカスタマイズされたモデルのようですね。GTX 980の標準VRAM容量は4GB。

>パソコン工房:Core i7-6700KとGTX 980搭載(33万円)
CLEVOのP870とよく似ていますね。

PC Watch:NVIDIA、デスクトップ版GeForce GTX 980をノートPCに実装して展開(「CLEVO P870」の画像)
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/722/216/html/3293.jpg.html

>MSI:Core i7-6820HKとGTX 980をSLIで搭載(66万円)
私的には「ゲームをするなら大画面」が正義だと思いますから、18.4型モニタを採用するゲーミングPCは評価が高いです。デスクトップでやれば良いだろ、と思いはしますが。


高額なPCを買う理由としては、減価償却による税金対策もありますけれど、この時期だと確定申告ギリギリですからあまり考えられませんね。ボーナスの時期でもないでしょうし。春眠暁を覚えず、というくらいですから、春が近づくとぼーっとしてつい買ってしまう方々でも狙っているのでしょうか。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。