JEITAに載らないBTOパソコンの国内出荷台数を推測

2015年5月16日

国内PC出荷台数の指標として利用されるJEITA統計。

しかし、国内と称しつつDELL Japanや日本HPなどは入っておらず、マウスやドスパラなども無く、サイコムのような小さなメーカーはもちろん対象外。蚊帳の外はどのくらいの規模かを売上から予想。

左記のメーカー一覧、上から参りましょう。

JEITAに載らない量産系BTOメーカーの年商

今回の記事は特にまとめがややこしく、真面目に読むと疲れるので深く考えずどうぞ。

MCJ連結(マウス、PC工房、Faith、他):782億円(2012年度)

MCJグループはマウスコンピューターが直下に有り、パソコン工房やFaithの有る株式会社ユニットコムを内包した連結決算。

MCJのIR情報ページで最新の2014年度も出ているけれど、XP終了祭りの影響により、2014年は悪く2013年は良かったはずなので2012年度を参考に。

どう見てもPDFなのでご注意有れ。

www.mcj.jp/ir/report/briefnote/data/201203/3q_explanation.pdf
http://www.mcj.jp/ir/report/briefnote/data/201203/3q_explanation.pdf

ページ2、パソコン関連事業より。

これらの結果、当事業における売上高は78,183百万円(前連結会計年度比1.9%減)、営業利益は2,200百万円(同13.9%減)となりました。

パソコン以外の事業を書き出すと、

  • iiyama・・・モニタ
  • TEKWIND・・・サーバー
  • aprecio・・・ネカフェ&漫喫
  • 秀和システム・・・書籍

このように雑音が混ざるけれど、マウスとPC工房が数百億円規模でパソコンを売りさばいている事には違い無いかと。ちなみにユニットコムはJEITA統計に参加。入っていないのはマウスコンピューター。

サードウェーブ(ドスパラ、他):320億円(2011年度)

ドスパラはサードウェーブの中に有るかと思えば独立してみたり社名が変わるなど、最近は変化の多い企業。

サードウェーブ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%96

こちらによると、売上はグループ全体で2011年度320億円。私が数年前に見たサードウェーブ公称の売上グラフも300億円突破していた為、MCJの成長を見るに現在も落ちてはいないと予想。

サードウェーブは中古の白ロム携帯も扱っていたり、有名な所では上海問屋が変な物を色々売っていたり。それらで20億行かないとするなら、パソコンで300億規模、MCJのPC事業とドスパラまでを合計すると1千億円は行っていそう。

日本HP:3646億円(2013年度)

文字通りの桁違いですな。

日本HP 会社概要 | 日本HP
http://www8.hp.com/jp/ja/hp-information/about-hp/outline.html

ヒューレットパッカード全体では3800億ドルくらいなので円換算すると4兆円レベルの超大企業。

話を戻すと、3646億はMCJやドスパラが3個でも勝てないほど国内PC売上で幅を利かせております。DELLと同じく法人に強い為、売上の半分以上が企業向けな為かと。

DELL:3100億円※推定(2012年度)

DELLだけはどこを探せども国内のみでの売上は公開されておらず、仕方無いのでこちらのグラフを参考に。

dell-hp-sales-pc-2012-q4

source:「ポストPC」の影響が明確に:2社の売上げグラフから « WIRED.jp

2014年Q3のDELLが73億ドルくらい、HPが約86億なので85%くらいとすると3100億円。強引だけれども他に資料無し。

MM総研の国内PC出荷概要ではDELLとHPは同じくらい。

メーカー別出荷シェア(グラフ)

source:2014年国内パソコン出荷概要 - 株式会社 MM総研

HPの売上にはPC販売以外も入っているはず。推測で多めに出るのはどうかと思う為、強引ながら世界の方で。 

Project White(ツクモ):196億円(2014年度)

ツクモは破産した後、九十九電機からヤマダ電機傘下のプロジェクトホワイトという名の法人へ。

(株)Project White
http://job.mynavi.jp/16/pc/search/corp109909/outline.html

こちらの求人ページによると売上高は196億円。但し、ツクモはBTOパソコンというより自作用のPCパーツとか家電も売りまくっているようなので、PC事業196億円規模とは言えないと思う。

旧KOUZIRO(フロンティア):43億円(2013年度)

現在はインバースネットが運営するフロンティア。

KOUZIRO - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/KOUZIRO#.E5.90.B8.E5.8F.8E.E5.90.88.E4.BD.B5.E3.83.BB.E8.A7.A3.E6.95.A3

なぜKOUZIROで見ているかは、インバースネット全体にすると中古PC事業が大きく混ざってしまい、新品PCの売上として判らなくなってしまう為。

解散直前となる2013年度の売上は43億との事。数年前にKOUZIOの会社概要ページを見た時は60億を超えていたと記憶しております。

どうでも良いけれど発見。

フロンティアの年商は22年度で約70億となっており、当時より今の方が業績悪化し50億くらいになっているとすると、(略)

source:フロンティアの在庫切れやリンク切れが終わらない - BTOパソコン.jp

株式会社サイコム:18億円(2014年度)

公式の会社概要で売上が公開。前期と有る為、おそらく2014年度。

BTO パソコン(PC)の【@Sycom】(サイコム)
http://www.sycom.co.jp/corporate/

18億円と言えば今は無き破産したクレバリーに近付く勢い。確かクレバリーが20億円強を売り上げていたと記憶。

有限会社から株式へ、そして5年くらいで5億円も伸ばしているご様子。

テイクワンは公開されていないので知りませんが、例としてサイコムは年商約13億、フロンティアは約60億、ドスパラはサードウェーブホールディングスで約300億円。

source:サイコムやテイクワンの良い評判や口コミが多い理由 - BTOパソコン.jp

私はソース無くこういう事を書かない為、年商約13億円はサイコムのページに載っていたはず。

サイコムは量産というより組立代行だけれども、サイコムを入れなければこの後が続かないので入れた。

 

JEITAに載らないBTOパソコンの国内出荷台数(まとめ)

リスト形式にしてみましょう。

  • MCJ・・・782億
  • ドスパラ・・・320億
  • DELL・・・3646億
  • 日本HP・・・3100億
  • ツクモ・・・196億
  • フロンティア・・・43億
  • サイコム・・・18億

計8100億円くらい。DELLは低めにしたので、HPよりPC事業が大きいならば数百億単位でプラスになるものの、それは置いておき。

JEITA統計でのPC平均単価の推移。

単価:全体の推移

source:国内PC出荷台数や単価や構成比の年間推移(by.JEITA)

グラフの元となる数値はNECと富士通が半数以上を占めている為、安さが大きな特徴のBTOパソコンより高めに出ているはず。しかし法人向けの単価は高いとは思えない為、だいたい7万円くらいとしましょうか。

8100億円割る7万円は1157万台。JEITA統計は年間1千万台以上くらいなので合計すると2千万台以上。但し、パソコン工房含むユニットコムはJEITAに入っている為、2千万台弱。

MCJグループ内のPC以外の事業やDELLのソリューション事業などの売上が混ざっているはず、ツクモがパソコン売りまくっているとは思えないので、MM総研が出している1500万台前後と考えるのが妥当。

サイコムを基準にデスクトップPCの規模を推測

サイコムはノートPCを本気でやっておらず、MSIの代理店状態にて一応有る程度。パーツは昔ほど売れているようには見えないほど売り場が荒れており、売上の9割以上はデスクトップPCと見てよろしいかと。

サイコムの売上は18億。単価7万円とすると年間25,700台、1ヶ月あたり2千台くらい出ている計算。但しサイコムの場合は価格の安さでは無く、カスタマイズが売りなので単価はもう少し高く、台数は少ないかも知れない。

JEITA統計より、デスクトップ単体、月単位の出荷台数。

デスクトップ単体のみ

source:2014年度のPC出荷台数は前年比75.9%?(by.JEITA)

このグラフは富士通とNECがXPサポート終了をネタに法人向けとしてデスクトップPCを売りまくった影響が出ているもの。

過去の統計では月10万台前後となっており、サイコムの2千台などは無し。マウスはノートとデスクトップ単体が半々としても、ドスパラはノートを真面目にやっておらず、DELLは法人8割と言っていたのでデスクトップが中心と言えども過言では無し。

ドスパラの売上300億の半分がデスクトップPCと仮定するとサイコムの8倍強。16千台は売っているとするなら、その10倍以上となるDELLやHPは20万台売れどもおかしくは無いかと。

とすると、JEITA統計のデスクトップ単体の月10万台が国内PC出荷の一部となり、本当は40万台以上になる可能性。

年間の種類別推移。

小カテ:出荷台数推移

XP祭りの影響前、2012年を見るとノートは合計800万台強なので月70万台弱。デスクトップ単体は月14万台弱。

DELLなどもノートは売っているので入れるとノートも上がるけれど、JEITA統計ではデスクトップ単体の割合が全体の二桁%単位で低く出ている可能性大。

2012年度のJEITA統計での国内PC出荷金額は7952億円。年度や締め、事業内容全てでは無いけれど、DELLなど除外されている企業の年商は8千億円クラス。

以上。このようなJEITAの数値のみを見て、

構成:小カテ

「国内ではノートPCが7割を超えている」というのは間違いという話。

その他、自作PCユーザがどのくらい居るのか、一般PCユーザ対象で調査して欲しいところ。当サイトで調査するとPC変態率が高く自作率が高めに出てしまうはずなので無意味。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(3)

ちなみにONKYOは、2013年3月~2014年3月の決算だと、売上高360億円の模様。うちPCがどれくらいの割合かは不明。

決算説明資料(PDF)
http://www.jp.onkyo.com/ir/ir_pdf/201403_webkessan_140610.pdf

>自作PCユーザがどのくらい居るのか
予想ではPCユーザ20人に1人くらい。百分率で5%。
デスクトップをメインに使用しているユーザだと、12人に1人くらい。百分率で8%。
ノートPCをメインに使用しているユーザだと、40人に1人くらい。百分率で2.5%。
ただし1からパーツを揃えて作る完全自作ではなく、PC内部のパーツを交換していって、最終的に元のパーツがほとんど無くなる「事実上の自作」も含むことが条件。

>小さなメーカーはもちろん対象外

JEITAをかばうつもりはないけれど、中小零細企業が多い業界の場合は売上げを公開しないところが多くて数字に表しにくいですね。中小でも組合を結成するなどして、そこで統計を発表していればまだしも知る機会はありますが、こうした統計は売上げ公開が前提の大企業群を中心にせざるを得ないところ。(もっとも大企業であっても企業内消費が多かったりすると実態を明らかにしないところもありますが。)つまり、この統計は定点観測で変化を見るだけのもので、どこまでいっても目安にしかならない。問題は全体像を表していないその結果だけを鵜呑みにして煽り記事を書く情弱メディア。

>TEKWIND・・・サーバー
ASUSの代理店もやってませんでしたっけ?w

>有限会社から株式へ、そして5年くらいで5億円も伸ばしているご様子。
8の波の影響か、円安で売上を伸ばしたんでしょうなw つまりアベノミクスのおかげ(キリッ

>MM総研が出している1500万台前後と考えるのが妥当
メディアはなぜこちらを参考にしないんでしょうかね?w

>パーツは昔ほど売れているようには見えないほど売り場が荒れており
それほど安くないからか、それともパーツ自体の需要が少なくなっている?w

>「国内ではノートPCが7割を超えている」というのは間違いという話
あとスマホやタブレットに移行しているっていう話も間違いw

>自作PCユーザがどのくらい居るのか
パーツの換装をするユーザーがどれくらいるのかも調査したほうがいいと思いますw

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BTOパソコンメーカー比較

マウスコンピューター

高性能: ★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★★

令和時代の鉄板スタンダードなPC初心者向けメーカー。標準構成のバランス感覚が突出しており、私でさえケチを付けることが滅多にできない。性能の下から上まで幅広く実用的。

パソコン工房

高性能: ★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

ドスパラ

高性能: ★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★★

昔はドスパラ=BTOだったけれど最近は普通のパソコンに力を入れておらず、2018-2019年の偽インテルチップ中華SSDの件が未解決なので信用問題的に何とも言えない。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★☆☆

コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向け。

TSUKUMO

高性能: ★★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶが、それにしても選びにくい。

FRONTIER

高性能: ★★☆☆☆ 保証: ☆☆☆

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ☆☆☆

初心者: ★★★☆☆

フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

高性能: ★★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作しない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。

※並びはBTOメーカーの知名度の順(暫定)で、大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。