DELL(デル)方式のBTO解説

2008年12月 3日

DELLがなぜ人気があるのか気になって調べてみました。
(どうでもいいグリス動画は延期します)

とある方の論文を読んだのですが、と言っても難しくてまだ10ページくらいですが
ドスパラやフロンティアなどとは全く違うと言える仕組みでした。

このブログに関係ありそうなところだけ端折ります。
横文字とか専門用語は私が脳内変換して書きますが、やや信頼性が落ちます。

DELLのCore i7

日本のBTOメーカーとDELLの決定的な違い
普通のBTOパソコン屋はこのパターンです。

1.ケースをコンテナ単位で海外から買う(船で40日くらいかけてドンブラコ)
2.パーツなどを買って、とりあえず在庫する
3.発売して受注して決済確認して組立てる(決済と組立で平均5日くらい?)
4.出荷して届く(2日としましょうか)

DELLの場合はこうです。

1.生産工場周辺に製造メーカーのDELL専用倉庫がたくさんある
2.発売して受注して決済確認してDELL専用倉庫から構成を取り寄せる(1日)
3.昨日のパソコン生産分をライン(セル)方式で数時間で組み立てて出荷(当日)
4.出荷されたものが届く(3日くらいでしょうか)

さすがデル様、もう意味が分かりません。
製造メーカーが全部準備してデルは「注文->持ってこい->組立て->出荷」です。


DELLのBTOパソコンが安い5つの理由
色んな要素がありますが、その中の要点を書き出します。

・徹底した市場調査

上で半年前から準備、と書きましたが実際にはもっと前から構想しています。インテルからCPUのロードマップという予定表が出るのですが、それに合わせてどうするか考え始めます。途中でだいたいの価格設定をしておいて、他社がリリース記事を出した後、発売直前に価格を確定することで競合に勝てます。だから可能な限り安い。

・仲介手数料が皆無

家電量販店や代理店を通さずユーザー直送なので、マージンが発生しません。日本の左の一覧に挙げたようなBTOメーカーとは桁違い量産体制と知名度の高さがあるから必要無いのです。数年前からアフィリエイトを使っていますが、掲載基準が超厳しい上に記録されるクッキーは7日と短く、手数料は最低の1%です。とことん金かけない。

・物流コスト削減

製造メーカーが生産工場まで持って来ます。大量に輸送するから物流単価が安い。とても単純ですが、例えば通販で何か買う時って送料が結構気になりますよね。安いものならなおさらです。船とか飛行機を使わずにトラックで運ばせるから安いに決まってます。

・在庫をしないシステム

パソコンに限りませんがここが最重要。なぜ在庫をしないのかは、生産する直前まで製造メーカーの在庫であって、DELL社の在庫ではない仕組みです。しかし数万、数十万台のパソコンを作る準備をするわけなので製造メーカーへ在庫させなければショートしてしまいます。が、DELL様、在庫の責任は一切持たないという超強いシステムにしているのです。そしてこれは原価と連動します。

・為替に影響されない計画された原価

日本から海外のものを仕入れようとしたら、いつの為替レートになるか仕入のタイミングで決まります。DELLにはそれが無いので、リアルタイムに原価計算できます。在庫をしない、に連動しますが、この原価と在庫が重要で、パソコンパーツというものは腐るのがとても早い。発売から3ヶ月後には二桁%は値下がりして、半年過ぎると半値とかザラです。1億円で仕入れたものが半年経って半分しか売れなかったら在庫の価値が2,500万になったりするのです。損した▲2,500万は?もちろん利益が無くなります。

先に書いたように日本のBTOメーカーは納品に船で6週間かかるので、追加発注をした後に計画通りに行かなければ人気が無くなったり次のCPUが出たりすると売れなくなって在庫が減らない。減らない期間と数が多いほど▲が増え、せっかく利益が出ても津波のように食われてしまう。DELLはコレがないから安くできるのです。


お分かり頂けたでしょうか。
日本のBTOメーカーができないことを大規模にやっているので、普通のメーカーが原価割れするレベルでも利益が出るくらい強力な仕組みになっているのです。
ガッテンガッテンガッテン。


なぜDELLは悪い評判が多くなるのか
以前、何となく書いたソニーとDELLの悪評が多い理由。
これをもっと考えてみます。ここからは私の経験とかによる推測です。

SONYは調べていないので判りませんが、DELLは幹部自ら「ウチは製造メーカーでも生産屋でも無くてマーケティング会社だ」と言っていることから、サポート体勢が根本から違うのだと思うのです。

「高額な延長保証料金」
「出張修理が基本」
「修理費用、パーツ代も高い」

これは下請け業者が修理に来るので、一見とても親切かつ整ったサポートに見えますが、DELLは自社工場でほとんど修理しないと考えると、パーツも在庫をしていないはずだから取り寄せる。または保守パーツとして価値が落ちないよう在庫予算としている。そう考えると納得ですが、それを逆手に取って良いイメージに見せています。

良いイメージと言えば、DELLのWebサイトに行くと出てくるバーチャルお姉さんのチャット窓。何度も行くととてもウザ じゃなかった、おせっかいですが(コラコラ、他社にはできない本格的な大企業ならではの好印象システムです。

やや話がそれましたが、極端ながら要点をまとめると

「DELLはマーケティングと受注生産の最終工程!
 サポート?・・・これでどうよ?」

となり、それは日本のナショナルブランド(NECとか富士通)やBTOメーカー(ドスパラなど)とは全く方向の違った独自の経営なのです。だから比較すべきじゃないかも知れません。

マイケル・デル(MICHAEL DELL)氏の創業精神

「私たちの成功は能力だけではない。
 既成概念にとらわれず違った目で見ようとする意思にある」

とあるように、BTOメーカーではなく独自のメーカーDELLだっていうことでしょう。

何か参考になれなそうな記事になってしまいましたが、DELLのやり方を知り
安くても納得できるような文章になった気がします。

気のせいかもしれませんが。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。