なぜか方向性が各社違う国内量産系BTO3大メーカー

2017年6月17日

冷えている国内PC市場。

NECなどの国内大手はPC市場から実質撤退、レノボにおまかせで名前だけ残した後、個人向けパソコンは量産系BTOメーカーの出番かと思えば方向性が違うので何を考えているのか不明に。

どういう事かもう少し説明を。

国内量産系BTO3大メーカーとは

3大メーカーとは例によって私が勝手にそう定義しているのみながら、一応は根拠があり、売上規模で申しております。

まず、国内なのでHPとDELLのようなクソでかい外資系を除き、売上数十億円なツクモとフロンティアは比較的小規模。残るエプソンダイレクトは情報がやや古いけれど2012年の売上高は150億円前後。※TDBのセイコーエプソン資料より

となると残るは、ドスパラ、マウス、パソコン工房となり3大としております。これら各メーカーの売上高はいずれも300億円前後。※決算資料より

最近いずれのメーカーも方向性のバラバラ感、間違った方向という意味では無く、力を入れている方向が違うという意味にて。

 

ドスパラは携帯や小型端末に注力

過去2年くらいより、当サイトでのドスパラネタがこれら。

新製品を出したと思えば稀にゲーム推奨PC、多くは小型PCやタブレット兼ノートのモバイルであり、今回もタブレットを5月に発売。

ドスパラ「Diginnos Tablet DG-D10IW3SL」税別3万円切り-PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/nishikawa/1063854.html

DG-D10IW3SL

せっかくなので主な仕様を一覧。キーボード&カバーを除く。

  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • CPU:Atom x5-Z8350(1.44-1.92GHz、4コア、2MB、SDP2W)
  • グラフィック:CPUに内蔵※Intel HD Graphics 400
  • メモリ:4GB
  • ストレージ:eMMC 64GB
  • モニタ:10.1型(解像度:1920x1200)※10点タッチ対応
  • 無線:IEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.0
  • 有線:USB 3.0x1 など
  • その他:加速度センサー、GPS
  • サイズ:260x168x9.6mm
  • 重量:約590g

Windowsは当然10、64bitはメモリ4GBなのでギリでクリア。

Atom x5-Z8350は1年以上も前に出たクソ性能なCPUだけれども、タブレットなので低発熱&省電力も必要となり仕方無く。インテルがAtomの開発をやめたのでこれでも一応最新版。

ストレージはどこにもeMMCとは書かれていないものの、PC Watchのベンチマークを見ると速度的にeMMC以外かと。

DG-D10IW3SL-cdm

ランダムがHDDより桁違いに速く、全体的にSSDより激遅。

容量は全体で64GBなのでオンラインストレージ前提なクラウド型では無くローカルでも行けるタイプ。

但し空き容量は39%、その右の数値を引き算すると36GB以内で使えそうだけれども、Windowsアップデート時に数GB要する可能性を考えると実質30GB少々。

厚さ9.6mmはパソコンとしてなら薄いけれどタブレットと思えば厚い。USB 3.1を付けたかったので厚くしたのか、中身の設計の都合で厚くなり、どうせならとUSBを付けたのか、後者だと憶測。

加速度センサやGPSはタブレットらしい機能。物理的な大きさはB5サイズの長辺を1.5cm切り落としたくらい。重量590gは10型ならばこのくらいになるのでしょう。

これで税別約3万円、キーボードカバー付なら3.2万円、ならばどう考えてもセットでの購入が得というか、3万円切りと言いたかっただけな気がする、本当はもっと安く出せた、税込29,800円でも行けたのでは?と勘ぐり可能価格。

10型のモバイルPC、性能や容量はそれなりなので用途もそれなりにすれば問題は無いと思うけれど、果たしてそれなりでOKな人がどのくらい居るのか疑問。

安いからと飛びついて騙されたなどと言う素人には買って欲しくないだろうし、かと言えどもWindows 10をタブレットで使いたいマニアも少なそう。

私のような端末変態はすでに何個か持っているのでもう要らないだろうし、パソコンとして10型は実用的なサイズとは言い難い小ささ。

ドスパラは小型やタブレットなWindows端末が売れているから引き続き出しているのか、普通のパソコンが売れ無さすぎて路線変更しているのか。

 

マウスはゲームや職人向けで注力

この辺り。

ゲームはG-Tuneでダブル水冷、完成品でグラボも水冷している量産系はマウスくらいなほどの気合の入れよう。3Dは他のメーカーも言ってはいるけれど、マウスのように新ブランドを作るほどでも無し。

何の業種でもそうだと思うけれど、マウスは先にやったもの勝ちを狙っていると思われ、資金があるなら失敗してもフェードアウトするだけ。

逆に低予算なメーカーは、「今はまだ待ち時期が悪い」で様子見を続けるしか無く、気付けはマウスで既に定着した感じに。G-Tuneが良い例で、ゲームPC流行ると見込みブランド化したマウスの一人勝ちになっている印象。

そして、こういう販促は金が無ければ無理。

news_header_mouse_1

source:恥ずかしいでチュー!乃木坂46、白石が生田に息を「ふうー」 - 音楽ナタリー

こういうのも数百万円ではきかないと思うのだけれども。

ドスパラとは違うというレベルでは無く、他の量産系BTOメーカーとは違う。かと言えどもNECなど大手とも違う。

マウスが何をしているか予想すると、アイドル利用でオタクを取り込み、有名俳優のCM流して一般の特に女性ユーザ、男性含めると金持っていそうな30~40代への知名度を上げる作戦。おっさんは引き続きNEC(レノボ)でどうぞ感。

今後、今更な新規参入が無いであろうPC市場で生き残るならば、今の内に国内BTOメーカーで最も有名になろうとしているのでしょう。

これが上手く行きフェードアウトして行く他の国内メーカーやブランドが出て残りがDELLなど外資系とドスパラくらい、となればパソコン工房を吸収したビッグマウスになるやも知れず。

 

パソコン工房は一般向けPCを淡々と出し続ける違い

各社が何を考えているか、私が方向性を決めている人間だとするならで予想した中身は以下の通り。

  • ドスパラ・・・パソコン全体ダメなのでモバイルへ逃げる
  • マウス・・・普通の安いPC利益が薄いので高性能を前面へ
  • PC工房・・・普通のパソコンを今まで通り売り続けていればOK

ドスパラは2年くらい前から小型PC祭りを開始しており、当時はマウスがスティック型PCで大ブレイク、株価が特盛りになった時期。

ドスパラも半年くらい遅れてインテルの棒PCを販売し始めたと思えば、その後はオリジナル、更にそのオリジナルも改良を重ねて何種類か発売。以後、プレスリリースが出たと思えばほぼ小型やタブレットに。

マウスはWindows仕様のタブレット、スマホ、スティック、と出すには出したけれど、いずれも単発と言えるレベルでフェードアウトしており、現在も販売してはいるもののドヤるほどでも無く後継が出るでも無し。

ドスパラが小型マニアになった頃からは、グラボ搭載の高性能ゲームPC、映像職人や3D向け仕様、そしてLINEやアイドルや俳優を利用した販促活動が目立つ。

パソコン工房は昔から特に変わらず。

ドスパラは普通のPCでプレスリリースしても売上変わらないので放置、マウスは以前より用途からの提案なので実は方向変わっていない、パソコン工房はやる事ないのでとりあえずiiyamaとか何とかインフィニティを定着させる用に新製品連打か。

国内大手が苦しいのでBTOも厳しいのだろうか?と思ったなら違う。

MCJ<6670>は12日、2017年3月期(16年4月~17年3月)決算を発表。売上高が前年同期比5.3%増の1087.27億円、営業利益が同44.5%増の74.63億円、経常利益が同49.6%増の75.03億円、当期純利益が同62.9%増の50.30億円となった。

source:MCJ---3月期決算は営業利益が44.5%増、パソコン関連事業が好調で売上高、営業利益が増加 | 個別株 - 株探ニュース

MCJはマウスを持っている企業名、更にユニットコム(パソコン工房)なども内包している連結決算のほぼ昨年分。

世間ではPC市場衰退、出荷数減少、復帰は2019年からなどと言われている中、MCJは売上増、しかもなぜか売上5%プラスに対し営業利益は4割以上増し。

特定用途向けのBTOパソコン販売やサポート・サービス関連事業が好調で営業利益は増加した。

前年が悪かっただけでは?思ったなら私も思った。実際、前年度は店舗の統廃合などで利益額は減ったとか。

では来期どうなるかといえば明るい見通しらしき予測がこちら。

2018年3月期通期について、売上高が前期比5.7%増の1149.53億円、営業利益が同7.2%増の80.00億円

Windows 7終了祭りはまだ2年くらい先。前例としてMCJは株価爆上がりの前の予測を控えめに言っておりました。

マウスがCMなどへ金を突っ込むのは節税&投資、パソコン工房が特に何もしないのは何もしなくても安定しているから、という考えをドスパラにも当てはめると、BTOパソコンは全体的に大手のような厳しさは無いのかも知れない。

Product_life_cycle

source:製品ライフサイクル - Wikipedia

市場ライフサイクルとして置き換えると、大手の場合1~2はNEC暗黒時代、3の後半はSOTEC上陸やBTO急成長でメビウス、フローラ(シャープ、日立)撤退辺り、現在は4番。

しかしBTOメーカーのみで限定すると今は3へ差し掛かった辺りか。

もしくはツクモやKOUZIROやクレバリーの破産など数々のフェードアウトの生き残りがMCJになるだけならば、ドスパラやばいのだろうかとも思ったけれど、グループ全体2011年7月期320億円に対し2017年7月期305億円なので大差無し。

パソコン全然売れているのでは?という話になったはずだと思う。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(1)

>エプソンダイレクト
2016年時点でも、エプソンダイレクトの売上高は155億ですね。伸び率はマイナス16%。長野県内100社中100位。2015年は184億で74位、2014年は230億で58位ですから、順調に下がっています。

帝国データバンク - 2016年長野県内企業売上高ランキング
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/s170303_30.html

帝国データバンク - 2015年長野県内企業売上高ランキング
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/s160302_30.html

帝国データバンク - 2014年長野県内企業売上高ランキング
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/s150303_30.html

※数値はページ内のPDFより抜粋。


>ドスパラ
ドスパラといえばゲームとコラボして推奨PCの乱舞、という印象が強かったですけれど、最近はパッとしませんね。個人的にはPalitのビデオカードをはじめPCパーツを買ってばかりで、PCを買おうと思ったことは無いのがドスパラ。

>ドスパラ「Diginnos Tablet DG-D10IW3SL」
公式サイトの販売ページには、しっかり「64GB eMMC」と書かれています。今のところ在庫切れで買えませんけれど。

ドスパラ通販 - Diginnos DG-D10IW3SL
http://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime.php?mc=6912&sn=2374

>マウス
乃木坂46が踊っている「マウスダンス」編なるCM、フルバージョンを見ましたが意外にも悪くなかったです。オタクに媚びている印象はかなり薄い。

ただ登場する黒猫、もう少しスタイルと外見の適当な仔はいなかったのですかね。耳の形は左右で揃っていませんし、かといって野性的と言えるほどの迫力は無し。ネズミを襲う乱暴さがあるように見えず、しかしイタズラ好きのような愛嬌は見えず、非常に中途半端な印象を受けます。

YouTube - 乃木坂46「マウスダンス」篇 フルバージョン
https://www.youtube.com/watch?v=PtHugtXVWlI

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。