CPUをアンダークロックし発熱と消費電力を抑える?

2015年12月11日

前回に続きアンダークロック(以下、UC)について。

オーバークロックは聞いた事が有れども、クロックを下げるという一見すると意味不明な行為は珍しいはず。何故やるかは、そこにCPUが有ったから、では無くCPUからの発熱を抑える為。

今回は結果としてどうなったか報告。

その前にCPUの状態を説明しておくと、インテル公式の性能はこれ。

  • Xeon E3-1226 v3(3.3-3.7GHz、4コア、8MB)

しかし、マザーボード側の省電力機能が効いているので実際にはこう。

  • Xeon E3-1226 v3(0.8-3.7GHz、4コア、8MB)

定格は100MHzx33の3300MHz、TB(ターボブースト)で最大x37まで上がるけれど、マザーボード(BIOS)側の制御により、アイドル時などCPU性能が不要な際は最低x8まで落としてくれる仕組。

オーバークロックでは無いのでTBは無効にせず、倍率を最大でx20へと減らした設定が現在のこちら。

  • Xeon E3-1226 v3(0.8-2.0GHz、4コア、8MB)

BCLK(ベースクロック)100MHzx倍率20へと落としております。TB時最大2000MHz、アイドル時などはC.ステートの効果で800MHzで待機という感じ。

何故このような制限を掛けたかは、CPUクーラーにファンを搭載していない為。なぜ搭載していないかは(もういい

良くないならこちらをどうぞ。

自作パソコンのケースファンを付け替えエアフローを変更
https://btopc.jp/repair/exhaust-under-flow.html

冬場の室温10度台ならば大丈夫だったけれど、夏場の20~30度クラスになると、さすがにCPUの温度が気になり始め、予告していた通りアンダークロックに踏み切った形。

妙な点は、BCLKの変更が出来ないのはまだしも、Xeonにも関わらず倍率変更が出来てしまったところ。私はオーバークロッカーでもハードウェア遊びマニアでも無いので原因は不明なまんま。気にせず使い続けております。

 

UC前と後のCPUの温度とPC全体の消費電力を比較

前編では適当にPrime95を5分くらい流し60度を超えないのでOKとしたけれど、今回はガチで落とす所までやってみようかと。

消費電力はPC全体で有り、CPU単体ではございません。こちらはワットチェッカーにて実測。

PassMarkのパフォーマンステストで性能を比較

まずはどのくらい性能が落ちたのか、PassMarkのソフトで計測。

パスマーク - PCベンチマークと各種テストソフトウェア
http://www.passmark.com/japanese/

パフォーマンステスト

定格でのスコアは以下。2つ目、CPU MarkのResultは7,584。

最大3.7GHzでテスト

PassMarkに掲載のスコアは平均7,376なのでだいたい合っております。これを最大2GHzへと落とすという事は、このくらい低下するはずという図。

UCによるスコア低下率

その2.0GHzで計測した結果がこちら。

最大2.0GHzでテスト

スコアは4,416なので58.2%、引き算すると42%くらいの低下ですな。

単純計算では39~46%低下。定格で4コアを全て使用した際は3.3GHz、1コアで最大3.7GHz出るとするなら、中間は42.5%なのでこのソフト結構凄いかも知れない。

OCCTの負荷テストで最高温度を計測

ストレステストに最近は皆さん何を使っているのだろうと思い調べると、どうやらOCCTというフリーソフトが主流な御様子。

Home
http://www.ocbase.com/

OCCT公式トップ

使い方はGIGAZINEを参考に。

CPU・GPU・電源のストレステスト「OCCT」 - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20121227-occt/

CPUの温度が90度を超えた辺りで安全の為に停止する仕様。計測の経過は専用フォルダへ画像にて自動で保存。4コア全部見ても意味が薄い為、0番コアを見て参りましょう。計測時間の設定は15分。

まずはUC前、最大3.7GHzの方。

3.3-3.7GHzで負荷テスト

順調に温度が上がり続け、何と2分11秒で90度に達して終了。このまんま伸び続ける勢いが有るので、もし90度突破出来たなら100度超えまで3分も掛からなさそう。

最大2.0GHzへ落とすとこうなる。

2GHzへアンダークロック

10分を超えた辺りでギリ90度以下。そのまんま90度を超えない状態を維持し続け15分を見事完走しております。

というわけで、比較としてはどうかと思うものの、2GHzへクロックダウンした発熱低下は明らかと表現してよろしいかと。

ちなみに夏に私が耐えられる室温が32度ならば、2GHzでも完走は無理だったかも知れない。但し、ここまで長時間&高負荷を続けるような使い方はしないので、実用的には問題は無いはず。

UC前と後での消費電力の比較

ラストは消費電力の実測。

PC本体の電源プラグとマルチタップのコンセントの間にワットチェッカーを入れて目視。ついでに温度も入れております。

アンダークロック前後の消費電力の比較

上から行くと、CPUの温度はアイドル時より当然ながら高負荷時の方が差が大きい。OCCTを使うと比較出来ないので、何か別のソフトで高負荷時をやったのだと思う。1ヶ月以上前に作ったグラフなので、何が言いたいのか忘れた。

下段の消費電力は、アイドル時と高負荷時の率は大差無し。但し、ワット数ではアイドル時17W、27Wという違いは節電大好きな人には大差かも知れませんな。私はどうでもよろしい派。

以上より、アンダークロックによる消費電力とCPU温度の低下は明らか。但し、当然ながら性能も低下するのは明白。

 

アンダークロック後も体感速度に変化無し(まとめ)

さすがにHaswellで有ろうといくら4コアだろうとも、3GHzを切るCPU性能なら体感で判るはず、という根拠の無い自信が消し飛んでしまった件。

天井2GHzでも3GHzを超えていようとも、違いが全然判らない。

原因は用途に有り、ブラウザを利用しYouTube再生しつつブログを書く、時々並行してGIMPやPhotoShopで画像を編集する程度な為、高性能CPUが要らないわけですな。

PassMarkを基準にすると、スコア4千少々ならばCore i3 3250で良さそうなので、2~3万円するCPUでは無く、1.5万円程度の物で充分だろうという事。

3Dを扱う職業や長時間エンコードなどで利用するならば高性能CPUは必要になるのだろうけれども、ゲームもデザインもエンコもしない環境ではCore i5相当のCPUなぞ意味皆無。

私の場合はヒツジ先輩のパソコンだからという、良く解らない理由が有るので多少の出費はやむを得ないとしても、無駄にCore i7にしてみたり、要らないのにグラボを載せるなどは出費以外に発熱による支障や電気代の無駄。

10年以上前もの昔は、どのくらい高性能なパソコンを使っているかがマニアのステータスのような感が有ったけれど、現代の上手いパソコン選びは、どこまで性能(予算)を抑えて構成しているかだろうと改めて実感。

以上。念のため念を押して置くと、普通の人の普通のパソコンでアンダークロックする意味は無に等しいので御注意有れ。


2015年12月公開前追記:これと前編の2つは夏に書いたの記事。

現在は室温14度ならCPUは24~26度、全てのファンを停止しても38度を超えず。HDDを全てSSDにすると、ATXなのに完全ノンスピンドル&ファンレスな無音PCが可能と判明。だからどうしたと言われても困るけれど。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(3)

いちいちBIOS(UEFI)で設定するのが面倒なら、いつぞやの記事で検証した「電源オプション」→「プロセッサの電源管理」で「最大のプロセッサの状態」を60%くらいに落としても良いですね。この場合もクロックではなく動作倍率が変わるだけですし。

最大3.7GHzが60%だと2.22GHz。

>スコアは4,416なので58.2%、引き算すると42%くらいの低下
アンダークロック分はしっかり性能低下するのですね。総合スコアは 2810 → 2055 と30%程度のダウンで踏み止まっていますから、体感速度はそれほど変わらないのやも。

>どうやらOCCTというフリーソフトが主流な御様子
最近ではなく、昔からOCCTがPrime95と並ぶストレステストのド定番だった記憶が。ちなみに簡易的で良いなら、新バージョンのCPU-Zでもストレステストは可能。

PC Watch
:CPU-Zにベンチマーク/負荷テスト機能が実装される
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/20150814_716345.html

>GIMPやPhotoShopで画像を編集する
その用途で違いが分からないのは不思議ですね。もしかして編集=トリミングやリサイズくらい、という事でしょうか。マスクをかけたりノイズを除去したり彩度を補正したりとか作業していると、私のCore-i3環境では「2.50 → 2.00GHz」でさえ速度の差を実感できますよ。


私のファン環境は、CPUファンと排気ケースファン、後は電源ファンの3基ですね。CPUファンは600~1,000rpmくらいで推移、ケースファンは800rpmで固定、電源ファンの詳細は不明。最も大きな音を出すのが電源ファン。そろそもマザーボードと電源は新調した方が良いかもしれん、と考え中です。

>これが有る限り、ATXでファンレスは無理ですな

ファンレス電源、安くはないけど良さ気なのもありますな

SilverStone Nightjar NJ520 SST-NJ520
http://www.silverstonetek.com/product.php?pid=481&area=jp
1万8千円くらい。なんかSeaSonicのOEMっぽい?

ENEMAX DIGIFANLESS EDF550AWN
http://www.enermaxjapan.com/DIGIFANLESS_top/EDF550AWN_top.html
3万円ぐらい

玄人志向 KRPW-FL600W/92+
http://www.kuroutoshikou.com/product/power/atx/krpw-fl600w_92_/
2万円弱

SUPER FLOWER SF-500P14FG
http://www.century.co.jp/products/pc/power/sf-500p14fg.html
1万5千円くらい

NOFAN P-500A
http://www.ask-corp.jp/products/nofan/power-supply/p-500a.html
3万6千円らしい。前にゲストブックに載せた韓国企業の製品。他にもファンレスCPUクーラー、ファンレスケースがあるようですな。

CORSAIRは準ファンレスがいくつかあるみたいですね。

準ファンレスって個人的にはあまり好きくないなぁ

グラボSTRIX-GTX980Tiに新調したんだが低負荷の時ファンが止まってるのを見ると心臓に止まりそうになる w
ゲフォ儲の宿命です ww

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。