自作PCの電源ユニット容量の選び方は消費電力の2倍?

2015年5月25日

電源の選び方の中でも容量について。

BTOなど完成品なら心配無用な上、故障し自力で交換するなら同じ容量で結構。しかし、グラボを増設したりオーバークロック予定が有るなどで消費電力が変わってしまう場合にどう計算するか。

消費電力の2倍説から参りましょう。

ドスパラいわく「容量はPCの消費電力の倍が良い」

元ネタはこちらの4コマの2~3コマ目。

電源容量は2倍が良い?

source:パーツの犬4コマ漫画7話「電源はバイバイン?」公開! | ものテク

テキストにするとこの部分。

  • 容量はPCの消費電力の倍が良いです
  • 電源は容量の半分くらいの消費電力時に、最もエコになるんですよ

2倍は初耳で、だいたい消費電力が買う前から解るようなパソコンなど無く、消費電力の2倍なので電源容量は最適になっているなどと言う宣伝文句も聞いた事が無し。

ドスパラ以外に容量の2倍説を解説しているページ

個人のページは別のサイトから見聞きしたと予想しスルーすると、残る記事が2つ。いずれもAKIBA PC Hotlineより。

高負荷時の実測電力の2倍前後が目安と言えるが、(中略)それぞれ高負荷時の2倍くらいがベターだが、小出力モデルの選択肢はあまりないこともあり、大きく外れなければ実用上問題ない。

source:電源ユニットの選び方、CPUクーラーの選び方 - AKIBA PC Hotline!

高負荷時の例がいくつか有るのでキャプチャで紹介させて貰うとこちら。

どこが2倍?

一体、どこが2倍なのか不明。掛け算が出来ないのか、私の頭がいつもより更におかしくなってしまったのか。

最下段の153.3Wなら2倍で306.6Wとなり、おおよそとするなら300Wが最適にならないのか。なぜここで400~500Wまで上げてしまうのか。

最上段は45.7Wなので90Wくらい。これならACアダプタでも使えてしまうのでは無かろうか。しかし、こちらはまだ解る、という理由は300Wを切るような電源はスリムケースなどで使われる長細いSFXという規格になってしまい無駄に高額化する為。

上の一覧の更に下では、550~700Wクラスがオススメとして高負荷時264、269、354Wが紹介。こちらは2倍にするとおおよそで、528、538、708Wになるので合っております。

もう一つの記事はこちら。

―― 電源容量を選ぶ基準は、「そのPCのフルロード時の消費電力の倍」と言われていますが、そういう理解で良いのでしょうか?(中略)

負荷率が50%の際がもっとも効率がよく、もっとも消費電力の大きな高負荷時が、ちょうどこの付近の負荷率になることが望ましいと言えます。

source:Seasonic的「電源の選び方とハイエンド電源最新事情」 - AKIBA PC Hotline!

Seasonicは電源ユニットのメーカーで、答えているのは中の人。メーカーの人間がデタラメを言うとは思えず、ますます2倍説、あるいは50%負荷最適説が正しそうな気配。

ならば計測だ、というわけで実測へ。

 

私のメインPCで2倍なら容量は何ワットが良いか実験

物はこちら。

ピュアブラック前から

source:自作PCでこだわりの裏配線をする方法とコツと心構え - BTOパソコン.jp

電源容量や消費電力が関係しそうな構成は以下。

 

  • CPU:Xeon E3-1226 v3(3.3-3.7GHz、4コア、8MB、TDP87W
  • クーラー:※ヒートシンクのみ
  • マザー:ASRock Z97 Extreme6
  • メモリ:8GBx2(PC3-10600)
  • グラボ:※無し
  • SSD:1台
  • HDD:3台
  • 光学ドライブ:※無し
  • 電源:CoolerMaster GXII PRO 450W RS450-ACAAB1-J1
  • ファン:20cmx2、14cmx1、12cmx2
  • その他:LEDイルミネーションx2

グラボ無しなので消費電力が高い物はCPUくらい。

ワットモニタで計測すると、待機電力は4.1Wなので少し高めか。

待機電力

Prime95で最高負荷まで上げた時の消費電力は107ワット前後。

最大負荷時

という事は、204ワット程度の電源が最適なのか。450Wを搭載している私は馬鹿なのか。死ぬのか。

 

容量は一概に消費電力の2倍が良いとは言えない(まとめ)

例として、高負荷時200Wで400W電源が50%となり最も効率が良いならば、低負荷となるアイドル時100Wとすると25%になってしまうので効率悪いという事に。

そして、グラボ無しなどの構成で2倍した低すぎる電源容量は考えもの。上で計測した数値を詳し目に書くと、

  • 高負荷時・・・107W前後
  • アイドル時・・・69W前後
  • 電源オン直後・・・330W前後

太字は突入電流というやつで、電源を入れた直後の一瞬はワット数が一気に上るという仕組。もし200W程度の電源ならば、電源オンした直後にずっこける、具体的には電源のファンが一瞬だけ回転し、すぐに止まると思う。

以前、2台のPCで計測したグラフを再び。

i7-i3-watt-grp.jpg

source:パソコンの消費電力を測定し節電できる電気代を計算 - BTOパソコン.jp

高負荷時が解らないので何とも言えないものの、これらも突入電流が走る瞬間は盛大に盛られるので、あまりにも小さな容量では起動出来ないはず。

但し、電源ユニットの容量には定格以外にピークという設定が有り、例として定格500Wでもピーク550Wなら、突入電流が500Wを超えても大丈夫、のような設計、多分。私は電気の勉強はした事が無いので、おかしな事を言っていたら失礼。

以上より、一概に高負荷時の消費電力の2倍が良いとは言えず、余裕を持ちつつも無駄に大容量にしない方が効率が良いという結論としましょう。 

どのくらいが良いのか、適当に段階を分けると。

  • グラボ無し・・・400~500W
  • 安いグラボ搭載・・・400~500W
  • 高性能グラボや複数挿し・・・最大消費電力の2倍

という感じでよろしいかと。

だいたい実測しなければ消費電力は解らないので2倍と言われても困る為、CPUとグラボの最大TDPを合計し2倍して500Wを超えるようなら、500Wでは足りないかも知れないと思えばよろしいかも知れない。

ちなみに上の3行で400~500Wにした理由は、これらの容量が一般的で安いからというだけ。

リンク用ソース

コメント(3)

600~750w逝っとけ。
それで終わり。
それぐらい有ればグラボ2枚差しやウルトラハイエンドでも無い限り足らない事はないかと。
小容量が良いのは価格が安い事ぐらいですし、効率なんて何それなんで大は小を兼ねるで。

そんなに真剣に考える意味が私には分からないです。
それよりやはりメーカーを選ぶべきかと思いますね。
あと、銅・銀・金等のグレードに意味は見いだせないです。
電力効率なんか考えたらAMDは逝けませんし。

電源容量を考えるなら最初から600W以上の電源ユニットを選んでおけばいいんじゃないでしょうか。
これぐらいの容量ならGTX980までは行けると思います(それより上は分かりませんが)。

以前PC本体を注文する際に何故か700Wに変更し、そのまま今でも使ってますが、ゲーム用途に使わなくなったため、今日も元気に稼働しております。
80PLUSは安い製品でもそれなりに銅辺りなら出回ってるので、とりあえず銅買っておけばいいんじゃ?ぐらいしか思っておりません。

>電源は容量の半分くらいの消費電力時に、最もエコになる
80PLUS規格の変換効率も関係しているのでは。

負荷20%時の変換効率
STANDARD……80%以上
BRONZE……82%以上
SILVER……85%以上
GOLD……87%以上
PLATINUM……90%以上
TITANIUM……92%以上

負荷50%時の変換効率
STANDARD……80%以上
BRONZE……85%以上
SILVER……88%以上
GOLD……90%以上
PLATINUM……92%以上
TITANIUM……94%以上

負荷100%時の変換効率
STANDARD……80%以上
BRONZE……82%以上
SILVER……85%以上
GOLD……87%以上
PLATINUM……89%以上
TITANIUM……90%以上

以上。負荷50%時で最も良い変換効率を示します。

ものテク:80PLUSで消費電力はどう変化するのか? STANDARDからTITANIUMの電源でチェック!
http://mono-tech.com/monolab/4950/


>200W程度の電源
あるのかそんなATX、と思ってみたらコレくらいしか無かった。

価格.com:サイズ Ichi Power IP250B
http://kakaku.com/item/K0000275816/

これを選ぶくらいなら、玄人志向でもコレの方が良さそう。300WなのにPCI-Ex6ピンを1つ搭載という挑戦具合が好み。

価格.com:玄人志向 KRPW-PB300W/85+
http://kakaku.com/item/K0000725761/


個電源容量については「大は小を兼ねる」で良いかと。大容量ならケーブルが足りなくなる事も無いでしょうし。80PLUSなんて現在では取得していない製品を探すのが難しい状況につき、もはやどうでも良いです。

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初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

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パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

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デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

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2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

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コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

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ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。