Ringrowより個人向け永久保証の中古パソコンR∞PC

2018年4月13日

中古PCの永久保証が爆誕。

流れて来るニュースを見ていると二度見余裕の中古PC永久保証の文字にて、「正気か?」「どこに罠が?」「妙な企業が?」と、ヒツジ先輩ダブルアイ疑いモードI/O充填120%全開待った無し。

結論からいうとマジな模様。

Ringrow個人向け永久保証中古パソコン「R∞PC」

プレスリリースがこちら。

個人向け永久保証の中古パソコン「R∞PC」販売 | リングロー株式会社
https://www.ringrow.co.jp/blog/2018/04/12/2774

r-pc-2018-04

この画像では何が何やら分かりませんな。

サポートのページより。赤枠は私が勝手に描いた。

Rebirth-by-Ringrow

source:リングローの品質保証・サポートサービス | リングロー株式会社

ステッカーの赤いやつか白かいずれかが付いている製品が対象。

修理保証と電話サポートが永久無料で付くという無茶なサービス。しかもユーザ過失による故障も対応、製品保証に加えて保険までタダで付いているようなもの。

パソコン業界初!過失の故障でも本体保証、無期限の電話サポート付き、2018年4月12日より

キレイ事は良いのでどこに裏があるのだろう?という、私の平常運転な疑心暗鬼モードで見るも不審な点は全く無し。

どころか、マジでこの会社はユーザのためとしているとしか。

保証対象外

  • 対象本体がない
  • ステッカーが対象本体に貼られていない
  • 法人利用(別途法人ユーザー向けのサポートメニューがございます。)

source:リングローの品質保証・サポートサービス | リングロー株式会社

PC本体があり上で画像を貼ったいずれかのステッカーが貼られている個人利用のモノならば永久保証。購入のレシートや保証書などは無くとも良いと解釈でき、本体とステッカーのみで対象となるロジクール以上の神モード。

サイト内のページをくまなく見るも一片の曇り無し、と言いたいが一つだけNGな表現を発見してしまった。

tax-off-rr

source:再生パソコンお譲りします。

消費税分を払わなくて良いと解釈できる表現は禁止されております。しかしケチを付けるとしたならこれくらい。

関連リンクとして以前ネタにしたこちらが関係ある。

ジェムテクの中古パソコン有償譲渡の評判と評価は?
https://btopc.jp/select/jemtec.html

JEMTEC記事の時は知らなかった、譲渡会をしているのがジェムテク、その再生PCを整備しているのがリングロー株式会社。

 

中古パソコンの永久保証は無理と思う5つの理由

1.保守パーツが数年で無くなるはず

永久保証による修理用パーツは新品とは言っていないどころか、純正品さえ使えるかは分からない。

修理の場合、仕入れ状況により異なりますが、できる限り純正品でご対応できるよう尽力いたします。

簡単に言えば、内蔵の純正HDDがHGST製品としても東芝になる事もあり、動けばOKならばメモリクロックが1段階下がる可能性もあるのでしょう。知らないけれど。

そういう問題ではなく、例として今から軽く10年以上前に使われていたDDR無印の512MBメモリをどこから手に入れるのか。

但し個人で考えるとそうなるけれど、リース落ち100台引取り5台マザー故障や液晶が再起不能ならばバラしてパーツ単位で持っておく、のでしょうな。全100台正常でも10台くらいはバラし用にするとか考えられる。

2.ユーザ過失まで保証は無理がある

邪推にかつ下品ながら、安いモノには安い客が付くというやつで、いくらリングローが資源を大切に、ユーザのためにと思えども、安ければ良いというPCユーザがモノを大切にしてくれる可能性はやや低い印象。

私が修理現場で見たユーザ過失の多い順にノートなら、キーボードにジュースなどぶっかける、落とす、踏む、ボールペンなどキーボード上に置いて画面閉じて割る。

デスクトップは、中身ホコリまみれ、勝手に分解し元に戻せない、適当にパーツ交換し正常動作しない。

モノを大切にしたいに対しモノを大切にしない客が付く確率が上がる、それが安物目的な客層という感覚は偏見だろうか。多少なり合っていると思う。

3.小売店からの協力は得難いと思う

全国のPCショップや家電量販店でも扱ってもらうつもりと書かれていたけれど、それがR∞PCのみの取扱ならアリかも知れないが、普通に考えて他社製品や自前で仕入れた中古PCと競合するはず。

どのくらいの利益を出させてくれるかは不明ながら、BTOパソコンを例にすると利益は1~2割の範囲。10万なら1万から2万円。

R∞PCが5万円とするならば利益額1~2万円、2~4割以上の利益を取らせてくれなければR∞PCを取り扱う意味が無くなるわけで。同じ総額分の台数が出るなら良いけれど2倍場所取る。

家電量販店は大手PCメーカーのノルマがあるとか、中古ならイオシスやドスパラも独自ルートでリース落ちを仕入れているだろうから、拡販は難しい。また、下手に思い切り安くするとリングロー側の永久保証が足かせになりましょう。

4.Windows 7でいつまで戦わせるのか

凄く疑問なのがマイクロソフトの正面玄関からケンカ売りに行っているこれ。

ringrow-win7

現在は2018年4月、Windows 7のサポート終了は2020年1月なので1年9ヶ月後にはWindows 7は終わってしまう。

だからこそWindows 7仕様のリース落ちが手に入りやすいのだろうけれども、2年経たずサポート終わるWindows入れて今から売るとはどうなのか。

個人向けなのでスタンドアローン(例:ネット接続しない)前提なわけでは無いだろうし、サポート切れるから修理と称してWindows 10ライセンスをタダでくれるわけも、マイクロソフト認定中古業者でも無さそうなので無理がある。

5.規模拡大速度に比例し破綻も早まる

プレスリリースより。

山形県舟形町の廃校活用施設・長沢集学校で先行販売し、その後、全国のパソコンショップ、家電量販店、リサイクルショップなどに順次拡大予定です。

そんな事をして本当に拡販できてしまったなら、販売した中古PCは永久保証の知名度と共に雪だるま式に増えて行くだろうから、どこかで損益分岐点の損側となり赤字になるのは算数できるなら分かるはず。

自転車操業というよりも、拡大するほど破産目指すことになる。

 

リサイクル目的の半非営利ビジネスモデルなのか?

リングロー株式会社が再整備し社団法人ジェムテクが譲渡会。

ジェムテクは営利目的ではなかったとしても、株式法人は営利目的であるべきなのだから利益後回しの再生事業などというキレイ事には無理がありましょう。

しかし無理では無いと仮定すると、こうなのか?という仮説3つ。

1.中古PCの仕入値が0に近い

販売する中古PCは官公庁や大企業でリース使用されてきたパソコンと書かれているため、

  • データ消去
  • リサイクル
  • 無償廃棄

この3点で交渉し継続するなら巨大組織側としては安全に処分する流れ、仕組が簡単にできるため丸投げしてくれる可能性。

リースが3年で再リース2年の計5年とした場合、5年経過後はタダ同然で買い取るか処分するか。最近のパソコンは長く使えるとはいえども、業務用かつリースである経費の点で考えると、少しでも故障や劣化を減らし処理速度の速いパソコンへの置き換えは自然。

私がもし大企業の資産管理を担当しているなら、リースなどの管理までやってくれるのなら大量のリース更新時は全部丸投げしたいし、価値の無いパソコンは全部タダでも良いので引き取って欲しい。

※企業向けPCは個人向けとは違いPCリサイクル対象外

2.修理不能な場合は本体交換

最も謎なのは10年後にDDR3メモリはあるのか?無いならどうするのか?のような保守パーツの絶滅への対応。

そこまで使い倒したなら、所有者が修理してくれと言うほど厚かましいユーザならば、修理不能として1番のタダ同然で引き取ったモノを代替とし提供すれば良いだけ。

部品単位の修理交換ではなく、本体単位での修理交換ということにすれば永久保証として成り立つのでユーザも文句は言わないかと。

よくある質問より。

Q.経年劣化による部品消耗や不具合が出てきてしまった場合、対応してくれますか。

A.はい。機器の状況により、修理や同等機種での交換対応をさせていただきます。

3.中古PC事業の拡大が最優先

この会社、開業から現在まで約17年間の流れを見ると紆余曲折を経て2012年頃からは好調に見える上、2018年2月には租税回避地で法人設立とか野心的すぎる。

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source:ドバイ・オンショアに拠点開設 | リングロー株式会社

現在は日本で引き取ったリース切れPCを日本で再生し日本で譲渡会へ流しているものを、人件費の安いマレーシアで再生し、税率の低いドバイを通じて世界規模で譲渡会という名の営業をして行くスタイルなのか。

以上。

前回のJEMTECを勝手に評価した記事では、「特に安くは無いどころか割高」として一蹴したけれど、永久保証は非常識といえる超絶付加価値。

パソコンに新しさや今以上を求めない、以前紹介したデスクトップ版VAIOを15年使用していた人のような使い方ならばアリでは無かろうか。

近所で譲渡会があり中古で良い人が居たなら永久保証モデルを1つ購入し、故障するまで使ってもらい、5年以上経過しても本当に修理交換してくれるのか試してみたいという気の長すぎる検証を考えております。

リンク用ソース

コメント(2)

タンスに追肥とは精が出ますねそろそろ苗床の時期です

>R∞PC
どう読ませるのか期待したものの、単純に「アールピーシー」とは拍子抜け。どうせなら「R∞E」で「RとEが回る」=「リサイクル」とか名乗れば面白かったものを。

>いずれかのステッカーが貼られている個人利用のモノならば永久保証
アイラブユーのステッカーが貼られたPCを使うことは多少はばかられますが、by Ringrow の方なら我慢できるレベル。シールを剥がすと保証外、は特に持ち歩くノートPCでは宣伝として有効やも。私なら「なんだあのI Love Uと書かれた手書き文字っぽいシールは」と疑問に思い、自宅で「I Love U パソコン シール」とかで検索する可能性が高いですし。

>安いモノには安い客が付く
PCの販売価格が、中古市場の平均より保証の分だけ高くなるのか、値段は据え置きで保証だけ付くのか、で客層が変わりそう。

>5年以上経過しても本当に修理交換してくれるのか
永久保証といっても永久無償修理対応ではありませんし、有料ならいくらでも修理には応じてくれるのでは。事務方としては、販売リストから保証切れの顧客を消す手間がゼロになる点は少し嬉しいやも。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

期間限定の特集など


Windows 7サポート終了は2020年1月14日

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。