デスクトップよりノートの方が故障率が低いらしい

2012年7月21日

マイクロソフトがPC100万台で調査した結果が発表。

メールにてノート信者と思われる方よりお便りを頂戴。私にはマイクロソフトがノートを売りたいだけの情報操作に見えたのでスルーしておりましたが、この調査結果を鵜呑みしている人へどういう事か解説。

GIGAZINEが日本語訳しているので、そちらを元に参りましょう。

デスクトップとノートやOC有無などの故障率の比較

GIGAZINEによる概要の和訳や説明はこちら。

デスクトップPCよりノートPCの方が壊れにくいことがMicrosoftの100万台調査で明らかに - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20120627-microsoft-research-desktop-vs-laptop/

ソースのPDFファイルは全14ページで大変細かく書かれており、全部英語なので耐性が有る人はGIGAZINEからのリンクよりどうぞ。

調査の条件は凄まじく、タイトルの通りマイクロソフトが調べておりその数100万台。更に条件を合わせる為、ノートとデスクトップではデスクトップの方が35%ノートより動作時間が長いらしく、それも合わせているとの事。

ソースの数値や項目が英語で画像なので勝手にテキストと日本語化し表形式へ。更に全て%へ変換しております。

何か間違っていたら失礼。

ノートPCの方がハードウェア障害の発生率が低い?

タイトルにもなっているデスクトップとノートの故障率比較。

  デスクトップ ノート
CPU関連 0.83% 0.32%
メモリ関連 0.04% 0.03%
HDD関連 0.56% 0.36%

CPU関連とはマザーボードなども含まれていると思われ、3つのカテゴリに分類されております。

これによると、CPU関連ではデスクトップの方がノートより0.5%くらい故障し易いようで、メモリは0.01%差と誤差程度なものの、HDDでは0.2%の差とやや大きめ。

マイクロソフトのコメントがとんちんかんなので引かせて貰うと。

ノートPCはカバンに入れて運んだりすることを前提としていて、内部構造を衝撃から守る作りになっているので、その分だけデスクトップPCよりも堅牢性が高まっているのではないか、とMicrosoftでは結論

え、そういう事なの?と動揺出来る妙な結論。

それを言うなら、ノートは持ち運ぶ事が有るけれどデスクトップはほぼ固定。堅牢性で言えば軽量化を無視した鉄製デスクトップの方が高く、落としたり踏んだり猫のトイレにされる心配の無いデスクトップの方が故障率は低くなるかと。

また、このデータには液晶モニタが入っておらず、GIGAZINEのタイトルのようにデスクトップよりノートの方が~とはならないでしょう。ノートの液晶割れ交換修理は結構有った。

話を戻し、全ての項目でデスクトップの故障率が高くなっている原因は性能が高いからでしょう。性能を合わせて比較とは書かれておらず、おそらく不可能。

具体的な例として書くと

  • CPU:デスクトップは省電力無視でTDP130Wで4GHzに近いなど
  • メモリ:ノートより1ランク転送速度が高め(最近のPCは同じくらい)
  • HDD:ノートより容量が大きく、プラッタ枚数が多く、回転数が高い

デスクトップとノートで分けて平均するとデスクトップの方が高性能になるもの。より高熱で高回転で部品の数が多い方がそりゃ故障率は高くなるでしょう。

CPUをオーバークロックすると障害発生率は高まる?

上で結論のようなものが出てしまったけれど同じ事。

  CPUメーカーA   CPUメーカーB  
CPU関連 無改造 OC 無改造 OC
1回目 0.25% 4.76% 0.26% 1.16%
2回目 25.64% 41.67% 34.48% 28.57%
3回目 52.63% 47.62% 66.67% 76.92%

回数の意味が良く解らなかったので原文を読める人はGIGAZINEがリンクしているPDFファイルをどうぞ。

何となくAがインテルでBがAMDのような気がするけれど、それは置いておき。OC(オーバークロック)すると故障率が高まるのは当然。

OCする人はそれを覚悟して故障する一歩手前まで盛りたがるチキンレースのような行為で、故障も含め楽しんでいるわけで。

また、CPU周波数の定格はインテルやAMDが動作を保証する壁として設定しているだけで、単にそれ以上へ性能を上げているだけ。そう考えると、Core i7よりi3、i3よりCeleronの方が故障率が低いとも解釈出来ましょう。

OC有りの故障率はメモリやHDDにも関係しているそうな。

  無改造 OC
メモリ関連 0.04% 0.18%
HDD関連 0.21% 0.23%

メモリはCPUと同時にクロックなどを変更するので率が上がるのでしょうか。HDDは電圧の変更くらいしか関連性が無い気がするけれど僅かに上昇。 

CPUをアンダークロックすると障害発生率は低くなる?

OCの逆で性能を下げると故障率は低くなるそうな。

  UC 無改造
CPU関連 0.22% 0.30%
メモリ関連 0.03% 0.05%
HDD関連 0.18% 0.26%

OCほど率に差が無い事から、定格クロックがCPUメーカーの標準または保証できる最高とすると、そこから上が放物線を描くように故障率が上がるのでしょう。

メモリは近くのCPU(ヒートシンク)温度が低下し率が下がるとしても、HDDまで数値が変わる意味は不明。

このデータはおかしな所が有り、OC時の無改造より全体的に数値が上がっているのは何故。UCの数値と、OCで比較に使っている無改造の数値を比較すると0.01~0.03%の差しか無くなり誤差レベルになってしまう。

ブランドPCはノーブランドPCよりも障害発生率が低い?

今回のデータで最も意味が解らない曖昧な比較。

  ブランド 白箱
CPU関連 0.83% 1.08%
メモリ関連 0.04% 0.11%
HDD 0.56% 0.56%

ブランドPCの範囲を引かせて貰うと

DELLやヒューレット・パッカード、ソニーといった大手メーカーの作るブランドPC

JEITAやIDCなどが発表するPC出荷シェアで名前が表示される規模、具体的には上位5~10社くらいという意味でしょう。

このデータは海外なので白箱(ホワイトボックス)の定義が判らないけれど、日本で言うドスパラやパソコン工房などの事か、またはサイコムより規模の小さい自作代行系のショップブランドか。

これも性能を合わせて比較とは書かれていないので、ホワイトボックスの方が性能が高いのでしょう。メーカーPCが提案する性能や組み合わせが気に入らない、または物足りなくなりホワイトボックスや自作PCが選ばれるもの。

また、海外のホワイトボックスは標準で無茶をするので故障率を考える人は少ないと推測。かなり古い情報になるけれど、この記事が分かり易いかも知れない。

日本のBTOメーカーは海外のBTOを見習え - BTOパソコン.jp
https://btopc.jp/select/ibuypower-btopc.html

この例では、2~5千円程度でオーバークロックしてくれたり、半端ない静音化や無駄と思えるくらい種類が有る電飾の数々。

車に置き換えると、ノーマルのクラウンよりCPUや排気量などをいじっているスカイラインの方が故障し易くとも自然。

 

当然の結果「高性能PCの方が故障率が高い」(まとめ)

メールでは「ノートよりデスクトップの方が故障し易いらしいよw x10個くらい」と短絡的な御意見を頂戴致しておりますが、解釈を誤っておりましょう。

このデータはマイクロソフトがインテルの名前を出さずに高性能PCはぶっ壊れ易いと言っているだけ。その理由として考えられる事を妄想すると

  1. デスクトップよりノートを売りたい
  2. Windows8と自社製板PCを普及させたい
  3. インテルやAMD以外にARMも認めさせたい

1は私のようにサイコムのBTOパソコンや自作PCを使われると、OSはDSP版でWindows XPを4台に渡り流用出来てしまう為、Windowsを3つ分私は得をしておりマイクロソフトは損。有名ブランドPCやノートPCはまずWindowsがセットなのでマイクロソフトが潤う仕組。

2と3は、Windows8の板PC版(RT)が出る以外にマイクロソフトがタブレットPCを自社製品として売り出すので、今後はARMも取り入れ板PCの普及もさせねばならず。

要するにGIGAZINEのタイトルが勘違いさせる原因で、それを見て鬼の首を取ったように暴れるノート信者は嫌煙ファシスト同様、見苦しいので大人ならやめましょう。子どもならメールの書き方やマナーを覚えてからお便りをどうぞ。

以上、昔は故障が怖くてもオーバースペックにした方がPCは長く使えたものでは有りますが、最近のPCはCeleron搭載機種でさえメモリやHDDなど大容量で、Celeronとは言え中々の高性能。

1年くらい前から私がここに書く方針で、無駄に性能を高くするより用途に合った構成を短期間で買い換えた方がコストパフォーマンスに優れる、としているので、そう思うならそうしましょう。

ちなみに私はデスクトップ以外にノートも修理しておりましたが、ノートの方が少なめ。BTOメーカーではデスクトップの方が売れる以外、ノートはライトユーザが多いと思われ低性能かつ短時間稼働も有り故障「数」が少なかったのでしょう。

ノートやブランドPCの方が故障率が低くともする時はするもの。

購入や修理費用まで考えると、ホワイトボックスのデスクトップの方が高性能でも結果として安くなる可能性が高いので、自分や自社でパソコンを購入し利用する際は故障率だけで考えないよう。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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Windows 7サポート終了は2020年1月14日

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。