BTOパソコンの売上総利益(粗利)率は18%以下という噂

2014年1月 7日

噂としておりますが信憑性の高そうなメールを頂戴。

BTOパソコンメーカーの粗利を調査しているとの事で、元関係者の私を発見し連絡してみたとの事。基本的に私はメールへの返信をしないけれど、メールアドレスがco.jpドメインで企業名や担当者の情報まで書かれていたので返信。

一部の情報をここでネタにしても良いとの事。噂話としてどうぞ。

※注意:当記事は2012年2月頃に書いたストックを修正し放流しております。古い部分は修正したつもりなものの漏れていたなら脳内変換にて。

噂としているのは、具体的な社名や出処を書けず私も一応匿名でやっており、ソースは私です(キリッ になってしまう為。

信じるか否かは読み手次第。

 

BTOメーカーの売上総利益率は8~18%らしい

先に売上総利益(粗利益)を簡単に説明すると、

  • 売上総利益=売上高 - 売上原価(パーツ代金、工賃、運賃など)

率の計算は

  • 利益「率」=利益/売上

なので、計算例としては10万円のパソコンの内1.5万円が粗利なら15%。

ここでの原価とは、パーツ代以外に工場での作業費も含まれるものの、それ以外(事務社員の人件費や本社の電気代など)は入っておらず、純粋にパソコンを生産する際の利益の事。

6社のデータが載っていたので数値のみ引かせて貰います。小数点以下は四捨五入して省略。

  • A・・18%
  • B・・15%
  • C・・13%
  • D・・10%
  • E・・10%
  • F・・8%

中央値としては13%くらい。個人的には結構高いと感じております。物を売る事業は総じて売上総利益が低くなるもの、仕入れや在庫コストが発生する為。

また、率にすると売上高の多い企業ほど率を落としても額が稼げるので有利。しかし、上記の中には結構でかい企業が上位3つの中に入っておりました。

以上、公開して良い情報はこのくらいと思うのでここまで。 

HPの営業利益は5%、日本HPは10%らしい

以前、ニュースで出ていたなと思い調べると、リンクや引用が禁止のニッケー様だったので、リンクや引用している個人と思われるブログを参考にさせてもらうとこちら。

日本HPの高収益体質を考えてみる: 利益の研究所
http://profit-labo.seesaa.net/article/239968001.html

どういう事か要点を書き出すと、生産を中国から日本へ移し人件費を上げる代わりに、納期を1/3に短縮する事で売上の向上が見込める、という。

引用部分には書かれていないけれど、ニッケー記事のタイトルに日本HPの営業利益は10%と有るのでそうなのでしょう。

ここでは営業利益なので粗利とは違い、日本HPの粗利率は10%より上。営業利益は、粗利から生産とは無関係な費用(宣伝費や営業部署の人件費など)を引いた数値。

粗利10~13%とし倒産したクレバリーで逆算してみる

クレバリー全盛期は確か年商70億くらいと記憶しておりますが、倒産直前の2011年には27億円まで減収と報道有り。

この27億円で粗利を10~13%と仮定した場合、どのくらいクレバリーの手元に残る計算になるか皮算用してみましょうか。

年商27億円なら月商は2億2500万円。粗利13%なら月3千万円くらい。しかし、OEM並の安さと市販パーツのような仕入で13%は厳しいと仮定し10%にすると月2300万円くらい。

秋葉原3店舗と事務所、の物流センターの家賃など維持費を安く見て月に計1千万円とすると、残りは1300~2000万円。

負債3億3千万円を4%の10年返済とすると月330万円くらい。1000~1700万円を福利厚生含めた人件費の平均を20万円と仮定すると50~85人分。この時点で詰んでおります。

パソコン販売のやばい所は、冷凍庫無しでかき氷を売っているようなもので、仕入れた氷は次々と溶けてしまい、1kg5千円で仕入れた氷が3万円分のかき氷で完売すれば良いけれど、売れなかった部分は溶けてしまい水として処分価格とか。

置き換えとしてやや無理が有り、私は氷の原価を知らないけれど、PCパーツは数ヶ月で実売価格二桁%の値下がりも珍しく無く、本格的に寝かせてしまうとゴミ同然へ。

物を売る商売、低い粗利率、そしてパソコンは特に難しいわけですな。

修理費用とパーツの原価はどの程度の差額か

ソースは私、出して良いと思う情報でいくつか書くと。

一般的なパソコンのパーツで最も高額な部分は液晶パネル。今はLEDになったり製造原価自体も安くなり10インチなら60ドル程度、15インチでも100ドル行かなかったりするけれど、当時は15インチで230ドルとか普通か安い方。

安い物は昨年の今頃でいうとメモリがゴミのように安くなっていた時期が有り、市販のDDR3で4GBでも2千円を切れるくらい。2014年現在は2倍だけれども。

これらの違いは運送費がどのくらい載るか。メーカーが修理パーツ代とする価格が変わり、LCD20枚を台湾から空輸と、メモリ120枚を中国から船に載せコンテナの隙間に入れて貰うとではパーツ1つに掛かる輸送コストが違いましょう。

また、同じメモリでもNECというシールが貼られNECの下請け工場で修理交換されると市販で2千円を切るメモリが3万円以上になり、工賃なども載り4~5万円になったり。

要するに原価は変動、工賃はメーカーの言い値なので全然判らない。

 

BTOメーカーの売上総利益は18%以下の噂(まとめ)

氷の話では売れ残りの水部分のみとしパソコン販売は厄介と書いたけれど、他にもやばい原因は世代交代による在庫処分の遅れ。

今年なら4月末にIvy Bridgeが発売。マザーボード(インテル7シリーズ)は先に出ていたけれど、CPUが出た事でメインがこの組み合わせに切り替わり、以下のパーツの価値が凄い勢いで溶ける流れ。

  • CPU:Ivy Bridge系
  • マザー:インテル7シリーズ
  • メモリ:PC3-10600仕様

いずれも売れなくは無いものの、価格が同程度なら高性能で高機能な方へ消費者の目が行くもの。

売上総利益は売れなかったパーツ、在庫している数や価格は含まれないので、金を氷に変換して放置すると損をする仕組。

というわけでパソコン販売の場合は粗利を見たり比較する意味が薄い気がするけれど、個人的に何となく面白かったので良しとしております。

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(8)

>6社のデータが載っていたので数値のみ引かせて貰います
>上記の中には結構でかい企業が上位3つの中に入っておりました
よっしゃ、予想やw(適当)
A・・18%:DELL  たいして安くないうえ在庫管理が神憑ってそうですしw
B・・15%:マウス 中国資本でわりと乗せてて電源容量ギリの達人ですしw
C・・13%:PC工房 ↑の手下であるうえパーツ売りでも送料必ず取りますしw
D・・10%:ドスパラ ここのところどうも経営が苦しそうな空気を感じますし
E・・10%:HP 利益が薄いからなのかPC事業はどうもやる気を感じませんしw
F・・8%:Sycom 商売やってくうえでどう考えても融通利かせ過ぎですしw

>今年なら4月末にIvy Bridgeが発売
Haswellですな

>生産を中国から日本へ移し人件費を上げる代わりに、納期を1/3に短縮する事で売上の向上が見込める、という。
輸送費は国内生産のほうが安くなりますね。

>一般的なパソコンのパーツで最も高額な部分は液晶パネル。
CPUかOSだと思っていましたw
10万を越すCPUとかもありますから(震え声)
節子、OSはPCパーツやない、ソフトウェアやw

>今年なら4月末にIvy Bridgeが発売。
今年はBroadwellが発売されますよw

粗利18%とはかなり低く感じます。業種に大きく左右されるとはいえ、弊社の場合は年計で粗利は60%を目標としていて、前年度は60%には僅かに届かず。それでも純利益はそれほど行きませんでしたから、粗利18%だと大赤字レベルです。

>1つ当たり
うわ全然当たらねぇ 公営賭博とか向いてなさそうだからやらないようにしようw

>組み立て代行ならサイコムがコスパの点で他の代行より有利
確かに言われてみればレインやワンズのがSycomより割高な印象がありますね


>※余談
あれ? えー気のせいでしょうか、途中からNVIDIAの悪徳商法を暴いてるみたいな話になってないですかねコレは(震え声)
いや、そういえばツクモの民事再生とNVIDIA暗黒商法時代は見事なまでに時期がかぶるではないか!なんてことは、まったく微塵も思ってないですよ私は(白目)

>LCD20枚を台湾から空輸と、メモリ120枚を中国から船に載せコンテナの隙間に入れて貰うとではパーツ1つに掛かる輸送コストが違いましょう。

輸送コストは、船舶利用であればある程度まとまったボリュームでないとかえって割高になります。
欲を云えば40コンテナ複数本。最低ラインでも1㎥または1K/Tのうちとちらか大きいほう。
なので、単価が高い小型軽量の精密機械部品は空輸がメインのはずです。

その筋では、航空貨物と海上貨物の分岐点は、該当商材がキロ3万円を超えるか超えないかと云われたりします。
(勿論仕入値であり、店頭売価ではありません)

CPUやメモリのような『生き腐れ』が激しく、高価かつ価格下落が顕著な商材は単体では海上・大ロット輸送は不向きですね。
在庫リスクを抱えるのは輸入者となりますし、過剰在庫がキャッシュフロー圧迫するのも明白なので。

運送費について云えば、本邦陸上輸送費の方が外地からの海上輸送費より高価ということも実態としてあるので、国内輸送の方がおしなべて安価というものでもなかったりします。
HPは旧DEC(あきる野市)が組み立て拠点ですから、届け先によっては中国から輸入するほうが輸送コストが安価なこともありえます。
輸入PCを商圏近郊倉庫等にストックして顧客へ直配送するとかでしたら、ですが。
輸入品PCをあきる野で全品検品とか追加セットアップしているのなら国内輸送のスタート地点は同一なので、海上輸送+輸入通関コスト分が載ってきますが……
輸送原価低減のポイントは利用する輸送用具/輸送導線のありかた/投入人員数にかかってきますので。(細かいパラメータは他にもありますが。)

日本HPのメリットは納期が1/3になる→流動在庫の減少→キャッシュフローの改善なのかな、という印象ですね。
拙生は『中の人』でないのは勿論のこと、『周りの人』でもないので、憶測の域を脱していないだろと云われりゃそれまですが。

実は利益『率』というのはそんなに大事ではなくて、利益『額』が大事なのですね。
企業として必要な利潤額を求めたその先にモノサシとしてレシオが出てくる、くらいのもので。
しかし、額と率が出てくりゃ、知識さえあればある程度の類推は出来てしまうだけに、決算公告なんざ公表したくないのが本音のところではありますが、会社法で規定されてる以上は仕方ないですね。

とはいえ、進んで率を開示する行為は愚の骨頂でしょうね。
損益計算書や貸借対照表を見れば分かってしまうとは云え。

※18%のところはなんとなく分かりました。平成21年3月公告通りであれば。
※外資系/自作代行系ではなさそうですが。

株とか投機とかやってる方ならハナシは別なんでしょうけど、拙生はお他所の会社のそれを見たいとは思いませんね。
己の勤務先/己の部署分くらいで沢山です。
(それだって出来れば見たくないくらい。仕事なのでいたしかたないですが。)

>物を売る商売、低い粗利率、そしてパソコンは特に難しいわけですな。

だからIBMはPC事業から撤退した次第でした。
もう儲からないからやーめた、だったと記憶しています。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

マウスコンピューター

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

ドスパラ

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

日本HP

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

TSUKUMO

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

FRONTIER

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

サイコム

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。