パソコン修理の出し方(修理依頼の最重要点編)

2008年11月18日

前回「パソコン修理の出し方(修理依頼の要点編)」の続きです。


5.不具合症状の詳細【最重要】

 修理依頼書のメインはここ。
 どこまで詳しく書いてあるかが、正確で迅速な作業完了に繋がります。

 例えばCPUが故障している場合、どうやって検査していると思いますか?
 CPUを外して検査機に載せて「ピッ」とかやると○か×が出る。
 なわけありません。

 CPUに限らず厄介なのが「時々」「突然」起こる症状です。

 これが「医者に相談する以上に~」の意味で、常時おかしいならば判ります。
 しかし、時々やもっとひどい「まれに」というのがとても判断が難しいのです。


 人間が医者にかかる時に例えると
 「2日前から発熱して咳が出始めました。今は鼻もつまっています。」

 実際に熱があり、のどが荒れて、鼻声になっているので判ります。 しかし、これが
 「2日前に1時間ほど咳が出たがおさまった。7日前も1時間だけ咳がひどかった」
 今、何とも無ければ検査になりますが、検査でも異常が見られなければお手上げ。

 パソコンのパーツを検査するのはもっと難しく、完璧は無いどころか、ぶっちゃけ
 100%の検査をしましたなんて証明できません。

 24時間中、何かのパーツが0.2秒だけ不具合を起こしOS上でフリーズする。
 電源単体などならオシロスコープで電圧など見ていれば良いかも知れませんが、
 パソコンは組合せです。「電圧が低い」という原因が電源装置にあるとは限らない。

 普段は正常動作しているので何が悪いのかさえ判りません。

 実際にはとても高額な検査機で、組合せによる検証をしますが、それは販売前の
 BTOパソコンです。1日1台、場合によっては3日に1台。そんなペースなら検査機が
 1台あれば足りますが、全部それをやるとどこもパソコン販売できないか、高額に
 なってしまい誰も買いません。

 そこで使用者が書いた不具合詳細が元になるのです。
 逆に、症状書きが無かったり、「OS起動しない」だけでは、そこだけ直して返却
 ということも十分有り得ます。

 例えばハードディスク故障だけでなく、ハードディスクを壊している原因がマザー
 ボードのチップ不良で時々障害を起こしていた、となればまたいつか壊れます。

 長くなりましたが、まずは悪い例。

 「電源が入らない」
 「OS起動しない」
 「メモリがおかしい」
 「電源が落ちる」
 「ブルーバックする」
 「マザーボードが故障した」

 常時再現するならこれでも良いですが、自宅と工場では環境が違います。
 また、「時々」や「まれに」などが無く、普通に正常起動してしまった場合は最悪です。
 その「時々」を掴まなければ、どこが悪いのか判らないことがあります。 

 では、良い例。※実例ではなく私が空想して書いています

毎朝7時頃にパソコンを使うので電源を入れるが、時々入らないことがあり、その時電源ボタンがチカチカと1秒間隔で青く点滅していた。

サポートに電話してみると「コンセントをプラグから5分抜いて挿し直してみてください」と言われたのでその通りにすると電源が入ったので直ったと思い連絡はしていない。

これは1ヶ月ほど前のことで、10日くらい前からは毎日電源ランプが点滅しており電源が入らない。コンセントプラグを差し直すと起動するが、WindowsでExcelを使っているとだいたい30分以内に画面が固まってしまい全く操作できなくなる。どうしようもないので、電源ボタンを長押しして切っているが故障ではないかと思う。

ちなみに増設しているビデオカードは自分で取り付けましたが外し方が分かりません。

青森県:○○さん スリムケースのデスクトップパソコン 12月1日受付



 これが工場で普通に起動して24時間連続して正常動作した場合。
 「おかしくないですよ」->「コールから連絡」 or 「故障していません」
 となるところですが、ここまで書かれると電源が原因と考えられます。

 12月で青森の朝、気温はマイナスかも知れませんので出力が弱い可能性有り。
 スリムケースのTFX電源なら250~400W程度が多いです。

 またビデオカード増設も原因として考えられますが、それならば最初から不具合が
 出ているはずなので、今回の故障とは直結していない。

 更に、電源ボタン長押しで何度かシャットダウンしたということは、他のパーツに
 異常が出ているかも知れない。

 結果、私ならば電源を交換後、ハードディスクの検査項目を増やしてOSのシステム
 ファイルが壊れていないかを確認します。ビデオカードは増設パーツなので、メーカーに
 よっては「修理不可」または「有償」もしくは「外して返却」になると思いますが、
 直接の原因としては考えず現状維持で返却します。

 これで1ヶ月以内に同じ症状が起こるなら、増設パーツを自分で取り外し。
 または、採用された電源が寒冷地でも正常動作するという検証詳細を取り寄せます。


 どのように書いたら良いのか分からない場合は、要点など考えず日記にしましょう。
 曜日は要りません。

12月24日(晴れ) 昼過ぎに電源を入れると正常に起動し、Excelで3時間ほど使った。

12月26日(晴れ)
夕方に電源を入れるが一瞬(0.5秒くらい)音がしたが入らない。
その後、ずっと電源入らず。

1月5日(雨)
午前10時に電源ボタンを押すがウンともスンとも言わない。
コールセンターへ問い合わせて修理へ出すことにした。



これは見てみないと分かりませんが、コールセンターに電話をしたということは
コンセントプラグや主電源が入っていないということは無いと思います。
時期的に大掃除でパソコンも移動したりしてそうですが24日から26日の間で
何か起こっているようです。

ここから原因は解りませんが、「電源が入らない」とかよりもはるかに良いです。

当然ですが、本当に電源が入らないだけならば実際に工場でやれば分かります。
OSが起動しないと書いてくれなくても、実際に100%起動しないなら分かります。
そんなこと書かなくていい。

BTOメーカーに限らず、というよりナショナルブランドの方が多い気がするのですが
何度修理に出しても直らない、という人はここが抜けているのかも知れません。

パソコンが安くなったのは、パーツが安くなったからです。
逆に高性能なパーツが出回り、規格が短期間に次々と変わっていく。
そんな中で修理(検査)コストは増やせないどころか下げなければ合わない。

数年後には修理とか無くなって、本格的に使い捨てになるかも知れませんね。

(そこまでは値段下がらないか)




関連記事:

今月のオススメBTOパソコン

リンク用ソース

コメント(3)

4記事全て読みました。修理作業に対して真摯だと思う。しかし消費者が修理依頼書なるものを作らねばならないという理屈はおかしい。故障の原因究明はメーカーにある。いかがだろうか。

その通りです。とても良いツッコミ。記事にさせてもらいます。
後で返信書きますので、明日午前2時過ぎにトップページにて。
URLはこれになるかと予測。

http://bto-pc.jp/btopc-com/repair/bto-pc-174.html

失礼。違った。178でした。
http://bto-pc.jp/btopc-com/repair/bto-pc-178.html

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